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【Jリーグ】横浜FC、オリヴェイレンセ、日本初のマルチクラブオーナーシップ戦略への挑戦

2023年10月03日 Written by 管理者

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Jリーグ所属の横浜FCは、9月19日、横浜市内で日欧マルチクラブオーナーシッププロジェクトに関するメディアブリーフィングを開催した。

以下、メディアブリーフィングの内容を一部掲載。


J1リーグ所属の横浜FCを保有する株式会社ONODERA GROUPは、2022年11月にリーガ・ポルトガル2(ポルトガル2部リーグ)所属のUDオリヴェイレンセSADの経営権を取得いたしました。

これにより、ONODERA GROUPはJリーグで史上初・国内で唯一のマルチクラブオーナーシップ(MCO)※に挑戦する企業となりました。
※マルチクラブオーナーシップ(MCO):1つのオーナーあるいは資本が、国籍の異なる複数クラブを保有する運営形態

このマルチクラブオーナーシップの取り組みを推進し、日本の子どもたちが世界に挑戦できるルートの構築、横浜FC・オリヴェイレンセの事業規模拡大、日本サッカーの強化・発展に貢献するという想いからさまざまな取り組みを推進しております。

まずは、横浜FCアカデミー(横浜FCジュニアユース、ユース)出身で2018年(当時高校2年)に横浜FCでプロのキャリアをスタートさせ、2021年にベルギー2部ロンメルSK(シティグループ)に完全移籍、現在オランダ1部リーグのスパルタ・ロッテルダムでプレーをしている斉藤光毅選手のようなプレーヤーをアカデミーから継続的に輩出し、このマルチクラブオーナーシップの仕組みによって再現性のある新しいビジネスセグメントを構築していきたいと考えております。

横浜FCでは2020シーズンの売上高21.6億円のうち斉藤光毅選手の移籍金収入が全体の約11%を占め、彼がクラブに対して残した移籍金と連帯貢献金(12歳~23歳までの育成年代を過ごしたクラブに分配される権利)を活用し、横浜FCアカデミーが練習するグラウンドを『KOKI SAITO FIELD』として整備しリニューアルオープンしました。

近年、日本人Jリーガーの海外移籍の低年齢化が加速していますが、その背景にはさまざまな思惑が絡み合い、Jリーガーの海外挑戦が頓挫したり、準備不足により飛躍するためのパフォーマンスを発揮しにくいということも少なからず発生しています。

国内で唯一のマルチクラブオーナーシップの仕組みを有することで若手選手のチャレンジできる土壌をつくり、横浜FCで育った選手が海外挑戦し飛躍することで、選手個人にとってもONODERA GROUP、横浜FCにとっても好循環を生み出せると考えています。

2023-24シーズンにクラブ創設101周年となるオリヴェイレンセは、現在リーガ・ポルトガル2(ポルトガル2部リーグ)で5位に位置しています。今シーズンも横浜FCから三浦知良選手が期限付き移籍で加入し38年目のプロキャリアを戦っています。

また、2023年8月31日に横浜FCユースの永田滉太朗選手が18歳2カ月で横浜FCとプロ契約をし、オリヴェイレンセへ期限付き移籍加入をすることを発表いたしました。

プロキャリアのスタートをポルトガルでスタートさせることになった永田滉太朗選手はトップチームでのデビューを目指し日々トレーニングをしながら、U-19の公式戦にも出場し実戦経験を積み、新たなチャレンジをスタートしています。


マルチクラブオーナーシップの座組み
ONODERA GROUPは欧州のマーケットにオリヴェイレンセ、日本のマーケットに横浜FC、横浜FCアカデミーを保有している。世界最高峰の欧州のマーケットで、スカウトに自分たちのクラブの選手を見てもらえる環境を自前で持つことができるという点がこのマルチクラブオーナーシップの一つの特徴だ。

さらに、横浜FCアカデミーに在籍する将来有望な選手がトップチームへ昇格し、Jリーグを経由して早期に海外挑戦する、または永田選手のようにJリーグを経由せずに直接海外挑戦する。彼らがポルトガルリーグで実戦経験を積み世界から注目され、ステップアップ移籍をしていくことは大きなビジネスとなる可能性を秘めている。

横浜FCから直接海外に挑戦できるというファクトが、少年サッカー、高校、大学のサッカープレーヤーにとっても横浜FCを目指す動機につながる。その逆もしかり、オリヴェイレンセの若くて良い選手が、横浜FCやJリーグの他の強豪クラブでプレーすることも増えることが予想される。

こうした仕組みを構築し実績を積み上げることで、横浜FCの強化・事業拡大につながり、そして日本サッカーが強くなることに貢献できるという。

オリヴェイレンセがリーガ・ポルトガル1(ポルトガル1部リーグ)に昇格を果たしクラブとして強くなるだけでなく、日本国内でも有数の育成組織となりつつある横浜FCアカデミーから育った若手選手の海外挑戦の受け皿であり育成拠点となることで、将来成長して横浜FCに戻ってきて主力選手となることや、欧州のマーケットで多くのビッグクラブのスカウトに目を付けられる可能性が高まる。

世界各国のクラブのスカウトが注目する欧州マーケットで活躍し、ステップアップ移籍をすることで彼らが育成年代を過ごした横浜FCの事業収益の第4の柱としても新しい収益源として期待できる。

こうした海外挑戦のルートを整え、再現性のある継続的な実績をつくることで、将来海外でプレーしたいという夢を持った子どもたちの選択肢に横浜FCのアカデミーがなり、有望な選手が集まり、横浜FCの強化、そして日本サッカーの発展に貢献できるよう、さらなる努力をするとしている。

なお、横浜FCアカデミーに所属する選手たちを対象に行ったアンケート調査によると約80%の選手たちが10年後の目標は「海外でプレーすること」と回答した。

マルチクラブオーナーシッププロジェクトで目指すビジョン
短期で目指すビジョン:子どもたちが夢を持つきっかけを与え、夢をかなえられる唯一のクラブになる
中期で目指すビジョン:欧州のマーケットで選手を成長させ、新しい事業セグメントを構築する
長期で目指すビジョン:日本サッカーを強くする

現在までに発表している主な取り組み
・SPORT TV放映権取得、DAZNでのオリヴェイレンセの公式戦を国内配信
・オリヴェイレンセ留学事業開始
・ポルトガル4部Pevidém SCとの育成業務提携の締結
・永田滉太朗選手がオリヴェイレンセへ期限付き移籍加入

これからの取り組みについて
日本国内で、マルチクラブオーナーシップを認知、理解浸透させていくことに対しては多くの課題がある。

今後の第一歩となる国内の取り組みとして”夢を応援するマルチクラブオーナーシップコミュニティ”を立ち上げ、ファン・サポーターや地域、企業と共創する取り組みや、横浜FCとオリヴェイレンセの相互の連携によるプロモーションを実現し、日欧マルチクラブオーナーシップを成功に導くためにさまざまな取り組みを推進する。

また、マルチクラブオーナーシップの仕組みを生かし、横浜FCから海外に挑戦し成功できる土壌を創るために、オリヴェイレンセでの受け皿の拡大を目的としたU-23チーム設立とU-23リーグ加盟の構想、横浜FCアカデミーの環境整備を目的とした語学教育の導入、最新インフラの導入、海外遠征などを支援するためのクラウドファンディングを10月に実施する予定だ。

UDオリヴェイレンセ U-23チーム設立とU-23リーグ加盟の構想
現在、U-23リーグ加盟に向けて申請準備の段階。承認を経て早ければ2024-25シーズンからの加盟を希望している。(現時点では未確定)

ポルトガルU-23リーグ(リーガ・ヘヴェラサォン)はベンフィカやスポルティング、ブラガやポルティモネンセなどの強豪クラブも参加しており、ポルトガル以外の各国スカウトも注目するハイレベルなリーグであるため、横浜FCポストユースの場として若手選手が横浜FCの主力となるように成長し、同時に欧州のマーケットで選手自身をアピールできる場にすることができるとしている。

横浜FCアカデミーの環境整備について

横浜FCのアカデミーは国内でも有数な育成組織だが、将来海外で挑戦できる土壌を整えるといった点ではまだまだ課題がある。海外挑戦を見据えたしっかりとした準備、海外のマーケットで評価を受けられる仕組みの確保など環境面での投資も今後さらに必要になる。今後、子どもたちの夢を応援し、日本サッカーを強くするマルチクラブオーナーシップの仕組みを活用し、この挑戦に共感していただけるステークホルダーと共に大きく羽ばたくクラブになれるよう歩みを進める。


●このニュースの詳細はこちら。(横浜FC 公式サイトより)
https://www.yokohamafc.com/2023/10/02/club-25/


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