【スポーツガバナンス】JSPO「スポーツにおける暴力行為等相談窓口」2022年度の相談件数が過去最多に
2023年04月15日 その他 育成,教育/スクール産業 Written by 管理者
スポーツを「する」「みる」「ささえる」ための環境づくりを行うJSPO(公益財団法人日本スポーツ協会)は、2022(令和4)年度の暴力・暴言・ハラスメント等の不適切行為に関する相談として、過去最多の373件を受け付けた。
JSPO「相談窓口」に寄せられる相談件数の推移
JSPOは、2013年3月から「スポーツにおける暴力行為等相談窓口」を開設し、スポーツにおける暴力・暴言・ハラスメント等の不適切行為に対応してきた。相談件数は、相談窓口開設以降、増加の一途をたどっており、一時、新型コロナウイルス感染症の影響により減少したものの、その後、スポーツ活動等が再開したこともあり、再び増加している。
JSPOでは、2022年7月から、被害者本人である子どもも相談しやすい相談窓口体制を整えるなど取り組みを強化しており、今後も引き続き、スポーツにおける暴力・暴言・ハラスメント等の不適切行為根絶に向け取り組む。
JSPO「相談窓口」に寄せられる相談内容内訳割合の推移
相談内容内訳の割合について、年々暴力に関する相談の割合は減少する一方、暴言やパワハラに関する相談が増加傾向にある。特に2022年度は、暴言の相談の割合が最も高く、実際に寄せられた相談の中には、「バカ、アホ、ボケ」など侮辱するような発言から、「おまえなんかいらない」「頭が悪い」など、人格を否定するような発言による相談があった。
JSPO「相談窓口」に寄せられる相談者および相談者(通報者)の内訳
被害者の6割以上が未成年であり、そのうち4割は小学生が被害者となっている。指導者やコーチから不適切行為を行われても声を挙げづらい立場にいる子どもたちが被害者になるケースが多いことが分かる。また、相談者(通報者)についても、被害者の多くが未成年であることから、被害者の保護者から相談を受けるケースが多いことが分かる。
一方、相談者(通報者)のうち、約2割は被害者本人から相談を受けている状況を踏まえ、2022年7月から子どもにも相談しやすい相談窓口のWebサイトをオープン。2022年度は19件相談があった。
子ども向けの相談窓口webサイトを通じた相談状況概要
子どもからの相談の多くは、電話よりもWebによる相談が大半で、JSPO相談窓口を知ったきっかけもWeb検索やネットニュースと回答した割合が高くなっている。
相談者の年代は小学校高学年~高校生年代まで幅広く相談が寄せられており、また、相談者の6割は保護者に相談してからJSPO相談窓口に相談しているが、一部の子どもたちは保護者に相談できずに、JSPO相談窓口に相談してくることもある。
相談内容としては、暴言が最も多く、次いで暴力、パワー・ハラスメント、セクシュアル・ハラスメントの順。被害者も相談者本人の場合もあれば、チームメートや兄弟姉妹が被害にあっているなど本人以外が被害者となっている相談も寄せられている。
■JSPO(公益財団法人日本スポーツ協会) 公式サイト
https://www.japan-sports.or.jp/
記事元:PR Times
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