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【書籍紹介】スポーツクラブの社会学 『「コートの外」より愛をこめ』の射程

2021年02月12日 Written by 管理者

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昨年のワールドカップで盛り上がったラグビー、サッカー、バスケ、卓球など、地域に根づいたクラブスポーツが活況を呈している。一方で、閉鎖的な組織運営や組織役員の高齢化、勝利至上主義、体罰など、クラブスポーツにも課題が山積している。スポーツを日常的に楽しむために何が必要なのか。


本書では、コートの「中」と「外」という視点を軸にして、地域のコミュニティ型のクラブ文化を問い直す。フィールドワークやインタビューから総合型クラブの実情を確認したうえで、ゆとりを重視するスポーツ大会運営、指導者と学習者がともに学ぶコーチングのあり方、熟議を重視する人々のつながりなどの重要性を指摘する。


後半では、スポーツ社会学の名著『「コートの外」より愛をこめ』も復刊して、総合型クラブのマネジメントのハウツーでもなく、歴史でもなく、スポーツクラブの現代的な意義と今後の展望を明らかにする。


目次

まえがき 水上博司


第1部 スポーツクラブの社会学


序 章 「コートの中」と「コートの外」からスポーツクラブを問う 水上博司

  1 市民スポーツクラブと社会学

  2 本書の問い

  3 日本スポーツ界の今日的課題

  4 「コートの中」と「コートの外」とは

  5 本書の独自性

  6 本書の構成


第1章 「コートの外」空間におけるクラブワークをめぐる「ゆらぎ」――なぜ、総合型地域スポーツクラブの理念は必ずしも現実と一致しないのか 谷口勇一

  1 総合型地域スポーツクラブの現在地

  2 総合型クラブがもたらしたもの

  3 総合型クラブでのクラブワークの実際

  4 学校運動部活動とクラブワーク

  5 クラブワークと総合型クラブのゆくえ


第2章 トライアスロンにみるスポーツ空間の「ゆとり」――市民スポーツ/地域スポーツはいかにして「スポーツになる」のか 浜田雄介

  1 スポーツになっていない?

  2 「皆生」の始まり

  3 「皆生」の現在

  4 「皆生」の「ゆとり」と体験

  5 百八十五・一九五キロの果てに


第3章 「待つ」行為における「さぐり」――「共育」コーチングとして指導者に求められるのはどのような姿勢か 迫 俊道

  1 スポーツと「待つ」行為

  2 指導者にとっての「共育」

  3 伝統芸能における身体所作の指導

  4 伝統芸能における「さぐり」

  5 スポーツにおける「待つ」行為の可能性

  6 「共育」コーチングとして指導者に求められる姿勢


第4章 語らいと熟議がもたらす「つながり」――これからのミーティング空間に求められるのはどのようなコミュニケーションか 水上博司

  1 コミュニケーションの民主化

  2 チームワーク至上主義

  3 語らい型コミュニケーション

  4 熟議型コミュニケーション

  5 「運動部文化」から「クラブ文化」へ


第2部 「コートの外」より愛をこめ[復刻]――スポーツ空間の人間学 荒井貞光


はじめに


第1章 スポーツ空間論の試み

  1 遊びの理論とスポーツ

  2 「コートの中」と「実社会」

  3 「コートの外」の意味と意義

  4 現代スポーツと「コートの外」


第2章 豊かなスポーツ空間の創造

  1 タテマエの参加、ホンネの参加――スポーツの世界の社交論

  2 チームかクラブか――スポーツ集団論の展開

  3 チームワークからクラブワークへ――スポーツ・ネットワーキング

  4 リーダーシップのバトンタッチ――ライフサイクル論の必要性

  5 コーチ、マネージャー、オーナー――指導者の類型論

  6 ゲームズマンシップとスポーツマンシップ――スポーツマン精神の再創造


あとがき 谷口勇一


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