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【障がい者スポーツ】岡山県の高校球児が世界初「障がい者専用野球グラブ」をプロデュース

2020年04月21日 Written by 管理者

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岡山県立和気閑谷高校硬式野球部は、同校野球部員が発案し、地元のグラブ職人が制作した世界初となる「障がい者専用の野球グラブ」が3月14日に完成したと発表した。

同校野球部は、令和元年度の全国障がい者野球大会で優勝を飾った身体障がい者野球チーム「岡山桃太郎」のサポートを行っている。平成30年7月に起きた西日本豪雨災害によって活動場所を奪われた岡山桃太郎に練習場所(同校グラウンド)を提供し、練習の手伝いを始めたところからパートナーシップがスタートした。練習試合などの交流を繰り返す中、同校野球部員は障がい者のための野球道具がないことに気付いた。

今回のグラブ制作の対象者となった岡山桃太郎の右腕エース、早嶋健太投手は、生まれつき左手首から先がない。投球時にはグラブを左脇に力強く抱えなければならず、その反動で右肘へかかる負担に悩まされ、右肘の手術を受けた。手術後もその痛みが続いている点に同校野球部が着目し、これまでにはなかった「世界初の障がい者野球専用グラブ開発」へ始動することになった。

障がい者にふさわしいグラブのアイデアを出すことから始め、地元岡山のグラブメーカー、ロマネクロウの職人である森川徹也さんに協力を要請、12月に製作がスタートし、今年3月14日に完成した。

このグラブを使用することによって、早嶋投手は左腕を最大限に利用して投球することが可能になり、アスレティックトレーナーによって動作解析も繰り返すことで新しいフォームを手に入れ、右肘の痛みがぶり返すことはなくなった。球速も5キロ以上アップするなど、「左腕が自由に使えるようになったことで野球観が変わった」と早嶋投手もコメントしている。

2020東京オリンピックでは野球が正式種目として復帰するが、パラリンピックでは障がい者野球がまだ競技に選ばれていない。同校野球部は他のパラスポーツと比べて専用の用具の開発が遅れていることが要因の一つではないかと考え、今回の活動を全国のみならず世界へ発信し、パラリンピック正式種目への承認を後押ししていきたいとしている。


記事元:PR Times


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