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Xがスポーツ分野のオリジナルコンテンツ配信・制作に注力。WWE、NBA、女子サッカー、3on3バスケット…

2024年07月05日 コラム Written by 川内 イオ

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広告の減少に悩むX(旧Twitter)は、スポーツコンテンツの配信に力を入れるようだ。2022年10月に440億ドルでTwitterを買収したイーロン・マスク氏は、2023年7月、自身のアカウントで広告収入が半減したことを明かしている。同年11月には、ニューヨークタイムズが「(Xにおける)米国国内の広告は60%近く減少」と報じた。

この苦境を打破し、広告主を呼び戻すために、CEOのリンダ・ヤッカリーノ氏は今後の戦略の柱として、スポーツと独占動画コンテンツを挙げている。

米国のプロレス団体WWEと2年契約を結んだXは、今年2月、「WWE Speed」という短編シリーズの制作をスタートした。3分1本勝負の試合が年間52回、Xで独占配信される。

5月には、NBAの2023-24シーズン、リーグ史上単独最多となる18度目の優勝を果たしたボストン・セルティックスのポストシーズンに密着したドキュメンタリー「All In: The Boston Celtics」をX上で先行配信した。ボストン・セルティックスが制作したこのドキュメンタリーは現在、YouTubeでも公開されている。

今年の夏には、全米女子サッカーリーグ(NWSL)の選手に焦点を当てたリアリティ番組「The Offseason」の配信も決まっている。NWSL のスター選手が数多く出演するこの番組は、NWSLプレシーズンの2週間前にマイアミで撮影された。

Xは他にも、米国の人気ラッパー、アイス・キューブが共同設立した3対3のバスケットボールリーグ「Big3」の試合やその他のコンテンツを6月からライブ配信する契約を結んでいる。

Xがスポーツ分野のオリジナルコンテンツの制作・配信に注力するのは、スポーツ業界にとって歓迎すべきことだろう。ネットフリックスやアマゾンも同様の番組を制作しており、アスリートの素顔や舞台裏を追うコンテンツは今後ますます増えていきそうだ。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『稀食満面 そこにしかない「食の可能性」を巡る旅』が発売。https://amzn.to/3UBIJxl


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