NFLのロサンゼルス・ラムズが、スタジアムでARサービスの提供開始
2022年12月27日 コラム テクノロジー/デジタル Written by 川内 イオ
![](https://d2a0v1x7qvxl6c.cloudfront.net/files/sbo.cs-park.jp/report/448/79731075663a4031a5b6cc.jpg)
アメリカ・ロサンゼルスに拠点を置くナショナルフットボールリーグ(NFL)のロサンゼルス・ラムズが、2022年12月、ホームのSoFiスタジアムで観客向けに拡張現実(AR)体験の提供を始めた。NFLでは初めての取り組みで、12月4日に行われたシアトル・シーホークスとの対戦で、このテクノロジーをお披露目した。
ラムズは、ARのスペシャリストであるARound社と提携。SoFiスタジアムの7万人の観客が、リアルタイムAR体験を共有できるようにした。ARound Stadiumのアプリをダウンロードした観客がスマートフォンをフィールドに向けると、AR効果の世界が広がるという仕組みだ。
例えば、チームがフィールドに登場する時やタッチダウンに合わせて、ゲームデイのAR演出を見ることができる。また、主要な選手の3D映像を楽しんだり、スマホで操作できるARゲームやコンテストに参加したりすることもできる。
これは、ライブでリアルなAR体験によってゲームデイの楽しさをより高めるように設計された次世代のファンエンゲージメントプラットフォームである。将来的には会場内の放送との統一化や自宅で観戦しながらのAR体験など、提供サービスを増やしていく計画だという。
ARoundはスポーツ界への進出を目指しており、メジャーリーグベースボール(MLB)のフランチャイズであるミネソタ・ツインズとも提携し、8月に最初のサービスを開始している。
ツインズとラムズのARサービスが観客に受け入れられ、使用率や満足度が高まれば、他のチームもARを使ったスタジアムのエンタメ化を検討するだろう。
【了】
川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『稀食満面 そこにしかない「食の可能性」を巡る旅』が11月28日に発売。https://amzn.to/3UBIJxl
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