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F1が若手女性ドライバーの育成を目的としたサポートシリーズ「F1アカデミー」を設立

2022年11月28日 コラム Written by 川内 イオ

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F1は、モータースポーツの最高峰で戦うドライバーの育成を目的とした女性だけのサポートシリーズ「F1アカデミー」を立ち上げると発表した。

このシリーズは既存のF2およびF3チームが運営する5つのチームで構成される予定で、各チーム3台のマシンがエントリー。ドライバーは16歳から22歳が対象で、F4マシンを使用してレースが行われる。2023年にスタート予定で、初年度は計21レースが計画されている。

「F1アカデミー」設立の背景について、F1は「若い女性ドライバーが直面する障壁を評価したところ、同年代の男性ドライバーと同じだけの経験を持っていないことが明らかになった」と発表している。このギャップを埋め、女性ドライバーにより多くの経験を提供することが目的だ。

F1は2019年、女性ドライバー限定のシリーズ「Wシリーズ」を立ち上げた。しかし、今シーズンは全10戦が予定されていたものの、財政難によって7戦を終えた時点で強制終了となった。WシリーズのCEOは2023年もシリーズを継続する意向を示しているが、先行きは不明だ。

「F1アカデミー」はWシリーズと対抗するものではなく、共存しながら才能ある女性ドライバーがF3、F2、F1とステップアップしていくことをサポートするとしている。

F1は各エントリーに15万ユーロの予算を補助する予定だが、ドライバーはこの補助金と同額を負担しなければならない。この高いハードルを乗り越えて参戦する女性ドライバーがどれほど集まるのかは、未知数。「F1アカデミー」から未来のスタードライバーが誕生する可能性もある。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『稀食満面 そこにしかない「食の可能性」を巡る旅』が11月28日に発売。https://amzn.to/3UBIJxl


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