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9000万ドル以上の経済効果。運営でも成功を収めたUEFA女子EURO 2022

2022年10月14日 コラム Written by 川内 イオ

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今年7月6日から7月31日にかけて、イングランドで開催され、イングランド女子代表の優勝で幕を閉じたUEFA女子EURO 2022は、運営的にも成功を収めたようだ。

ロンドンを拠点に会計、税務、コンサルティングサービスをグローバルで手掛けるアーンスト・アンド・ヤングが主導した調査によると、この大会は8つの開催都市に合計で8100万ポンド(9110万ドル)の経済効果をもたらした。

大会期間中の総観客数は57万4875人、そのうち海外からの観客数は104カ国から11万555人。試合日や旅行における観客の総消費額は、4400万ポンド(4950万ドル)にのぼった。

試合の平均観客動員数は1万8544人で、ウェンブリー・スタジアムで行われた決勝戦は8万7192人の観客を集めた。

この大会を観戦した観客の84%が女子サッカーに対する認識が向上したと回答、88%の観客が今後も国際および国内の女子プロサッカー大会を観戦する可能性があると回答している。

また、この大会は195の地域で3億6500万人によってライブ視聴され、女子サッカー史上最も視聴された大会となった。さらに、世界全体で4億5300万件のソーシャル・インタラクションを生み出している。中でもTikTok(39%)とTwitter(21%)がよく使われれたそうだ。

UEFA女子サッカー部長のナディーン・ケスラー氏は、「このレポートは、UEFA女子EURO 2022が終了のホイッスルが吹かれた後もポジティブな影響を与え続けていること、そしてこの大会が歴史的なレガシーであることを裏付けています」とコメントしている。

この大会は本来、2021年開催だったが、コロナ禍で1年延期された。そのため、通常は4年に1回の開催だが、次回は2025年に予定される。

開催国としてスイス、フランス、ポーランド、ウクライナ、そしてデンマーク、フィンランド、ノルウェー、スウェーデンの北欧諸国連が立候補しているとされる。最終の締め切りは、2022年10月。このレポートを見たら、開催希望国が増えるかもしれない。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『農業フロンティア 越境するネクストファーマーズ』(文藝春秋)が発売中。https://www.amazon.co.jp/dp/4166613367/


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