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レアル・マドリードが「レアル・マドリードTV」でAR視聴オプションを提供

2022年02月28日 コラム Written by 川内 イオ

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スペインサッカーリーグのレアル・マドリードが、オウンドメディア「レアル・マドリードTV」で拡張現実(AR)視聴オプションの提供を始めた。

アメリカのメディア企業Cinedigm(シネダイム)と中国テクノロジーベンチャーのNreal(エンリアル)との提携により、NrealのARグラス「NrealLight」を通して没入感のある視聴体験を提供する。このARグラスは、NrealがIMAXシアターに例える220インチの高解像度(HD)スクリーンを仮想空間に投影する。レアル・マドリードのファンがこの大迫力の映像体験をするには、ARグラスをAndroidのスマートフォンに接続し、コントローラーとして使用する必要がある。

レアル・マドリードTVはシーズン中、リーグ戦とUEFAチャンピオンズリーグの試合を英語とスペイン語で配信。その他にクラブの記者会見、トレーニングセッション、クラブの独占情報、ニュース速報、クラシックマッチのリプレーなど、年間8000時間以上のコンテンツを提供している。

レアル・マドリードは昨年8月にCinedigmと提携し、アメリカとカナダでレアル・マドリードTVの放送を開始。Nrealは、昨年12月にアメリカの大手通信会社ベライゾンと提携し、アメリカでARグラスを600ドルで販売している。レアル・マドリードにとっては、北米のファンへのアピール材料であり、Nrealにとっては北米での販促につながる提携といえるだろう。

レアル・マドリードは現在、「レアル・マドリード・デジタル・ファクトリー」を掲げてDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めており、レアル・マドリードTVも将来的に、モバイル、オンライン、スマートテレビなどあらゆるデバイスを通じてライブストリーミングとオンデマンドコンテンツを提供するメディアに進化する見通しだ。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『農業フロンティア 越境するネクストファーマーズ』(文藝春秋)が発売中。https://www.amazon.co.jp/dp/4166613367/


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