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eスポーツ熱が沸騰しているタイで世界初のeスポーツ専門シアターがオープン

2018年11月13日 コラム Written by 川内 イオ

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 8月にインドネシアで開催されたアジア大会。デモンストレーション競技として、eスポーツが採用されたのは記憶に新しい。
 米調査会社Newzooによると 2018年のeスポーツ市場は、前年比38%増の9億5660万ドルで、世界のeスポーツ視聴者は約3億8000万人に達する。そして、eスポーツファンは世界で1億6500万人、その半分以上を占めるのがアジア太平洋地域と推計する。

 eスポーツ熱が沸騰しているアジアの地域の一つがタイ。2017年7月、スポーツ・観光庁がeスポーツを競技スポーツとして公認しており、現地紙『THE NATION』によるとプレーヤーは200万人、市場規模は前年比12%増の約3億ドルと報じられている。

 今年10月には、タイでシネマコンプレックスを運営している企業Major Cineplex Groupがもともと映画館として使っていた場所をリニューアルして世界初のeスポーツ専門シアターを立ち上げた。最大60人のプレーヤーと200人の観客を収容できるこのシアターのスポンサーは世界的なコンピューター機器メーカーで、ゲーマー向けの機器の販売にも力を入れているDell のタイ支社で、シアターは「Dell Gaming ESports Cinema」と名付けられた。ここでは、Dellがさまざまなモデルのゲーム機器を提供しており、eスポーツサービスを総合的に提供するという。Major Cineplex Groupは今後、eスポーツ専門シアターを拡大するとしている。

 タイでは今年7月にも、VRコンテンツを制作するタイのインフォフェドが首都バンコクに24時間営業の「Thailand eSports Arena」を立ち上げて、話題になった。
 この勢いの中で、11月下旬には、中国のテンセントが提供しているゲームで、アジア大会でも競技として採用された『Arena of Valor (アリーナ・オブ・ヴァラー)』の世界大会がタイで開催される。この大会の賞金総額は60万ドル。「Dell Gaming ESports Cinema」や「Thailand eSports Arena」で連日中継され、大いに盛り上がるのだろう。

 ちなみに、アジアeスポーツ連盟(Asian Electronic Sports Federation=AESF)のケネス・フォック会長は、東京ゲームショウ(TGS)2018での基調講演で「将来的にはeスポーツを五輪の競技にすることを目指している。eスポーツだけの五輪ができたら、それは夢のようだ」と語っている。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。『BREAK!「今」を突き破る仕事論』(双葉社)を発売中。http://u0u0.net/Ct2N










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