F1がFacebookと提携。「F1 ESPORTS Series」プロ・ドラフトの舞台裏を放送
2018年08月05日 コラム マーケティング/プロモーション/ブランディング Written by 川内 イオ
カーレース「フォーミュラ1(F1)」は、eスポーツの人気拡大に注力している。
2017年、F1公式ゲーム『F1 2017』を使用してスタートした F1公認eスポーツ大会「F1 ESPORTS Series」。昨年の9月から11月にかけて開催された最初のシリーズは6000人以上の大会参加者を集め、そのなかから優秀な成績を収めた20名が決勝ラウンドの開催地アブダビに集められた。
初代王者はイギリスの18歳の少年で、2017年のF1最終戦アブダビGPのF1パドッククラブチケットとパドックパスが贈与されたほか、公式ゲーム『F1 2018』に“F1 eスポーツ・エキスパート”として登場することが決定。2018年のF1 eスポーツ・シリーズには準決勝から参加する権利も与えられた。
F1アブダビGPの際、F1チーム「マクラーレン」に所属する人気ドライバー、フェルナンド・アロンソがマクラーレンのスポンサーでもあるロジテックと提携し、eスポーツチーム「FA Racing G2 Logitech G」を設立することを発表して、話題を呼んだ。
そして2シーズン目となる今年、F1に参加している10チームのうち、フェラーリを除く9チームが「F1 ESPORTS Series」に参戦することを表明。これに合わせ、F1はオンラインレースで決勝ラウンドの参加者を選抜していたルールを一新。新シーズンはまずゲームユーザーがオンライン予選で腕を競い、上位40名が7月に開催される「プロ・ドラフト」にかけられる。ここでF1の9チームがドライバーを指名し、9月から始まる2年目のシリーズに臨むという流れになった。新シリーズではライブイベントが3回開催され、ドライバーは20万ドルを超える賞金を競い合う。
迎えた7月、6万6000人が参加した予選を経て40名が選抜され、「プロ・ドラフト」が開催された。このなかから、16名のプレーヤーが実際にF1チームに指名され、オフィシャル ESPORTSドライバーとして契約したのだが、F1はFacebookと契約し、この「プロ・ドラフト」の舞台裏に焦点を当てたドキュメンタリーを製作。4部構成のドキュメンタリーの第1回は7月25日、Facebookで放送され、翌朝には18万回以上の再生を記録した。残りのエピソードは8月22日、9月5日、9月26日に放送され、新シリーズを盛り上げる。
【了】
川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。『BREAK!「今」を突き破る仕事論』(双葉社)を発売中。http://u0u0.net/Ct2N
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