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NFLが最新のテクノロジーを備えた次世代型のテーマパークを開園 プロデュースは、世界的サーカス団のシルク・ドゥ・ソレイユ

2017年12月07日 コラム Written by 川内 イオ

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 今年5月に計画が明かされて大いに話題を呼んだNFL初のテーマパーク「NFL Experience Times Square」が11月30日、ニューヨークのタイムズスクエアにオープンする。このテーマパークが注目を集めた一つの要因は、NFLが世界的サーカス団のシルク・ドゥ・ソレイユとパートナーシップ契約を結んだこと。世界最高峰のエンターテイナーであるシルク・ドゥ・ソレイユがテーマパークをプロデュースするということで、期待が高まった。

 3000万ドルを投じて設計されたこのテーマパークでは、ARや4Dの映像体験(体験型3D。シーンに合わせて、客席が動き、風、ミスト、香りなど特殊効果が体感できるシステム)など最新のデジタル技術を駆使した体験型エンターテインメントが中心となる。

 目玉の一つは、185席の4D劇場。ここではNFL Filmsが製作した、選手の視点に立った没入感のある映像を観ることができる。ほかにも、NFLの伝説のコーチのホログラムから1対1の指導を受けたり、実際に身体を動かして垂直飛びのテストや選手のトレーニングの一部を体感することも可能だ。「クォーターバックチャレンジ」は、実際にボールを投げてスピード、精度などを追跡し、ファンの好きな世界クラスのクォーターバックと比較できる。

 高度なデジタル処理によって好きなチームのユニフォームを着たフル装備の自分を観ることもできるし、インタラクティブなタッチスクリーンステーションで、自分の好きなチームの知識をテストすることもできる。

 NFL Experience Times Squareの代表は、この施設を「次世代型エンターテインメント」と表す。この施設には、NFLのファンだけでなく、ニューヨークを訪れる観光客を惹きつけ、NFLへの興味を喚起する狙いもある。

 2016‐17シーズンは、テレビ視聴率が平均8%も下落。9月に開幕した今シーズンは、人種差別的な言動の多いトランプ大統領への抗議の意思表示として、選手の一部が国歌斉唱時に膝をついて抗議を示す行為を取り、それがネガティブに報道されるなど、NFLには今、逆風が吹いている。このテーマパークは久しぶりの明るい話題になっているだけに、今後の来場者の反応が気になるところだ。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。
新刊『BREAK! 「今」を突き破る仕事論』(双葉社)を発売中。http://u0u0.net/Ct2N


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