インディアン・プレミアリーグの放映権に24社が入札 インドの大手メディアが史上最高額で契約へ
2017年10月04日 コラム メディア/放映権 Written by 川内 イオ

インドで開催されているクリケットのプロリーグ「インディアン・プレミアリーグ」(IPL)が新たに締結した放映権契約が、話題になっている。9月3日に行われた入札には、現地大手メディア、スター・インディア、開幕時から放映権を持つソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(SCE)のほか、Jリーグの放映権を有するDAZN(ダ・ゾーン)、ツイッター、フェイスブックなど24社が参加。国境を越えた争奪戦に注目が集まっていた。
契約を結んだのは、アメリカのメディア王、ルパート・マードック氏が率いるスター・インディア。同社とIPLは、2018~22年までの5年間で25億5000万ドル(約2883億円)という史上最高額の放映権契約を結んだ。
SCEは、IPLが開幕した08年から10年間の放映権を持っていたが、当時の契約金額は12億ドル(約1357億円)。1年あたりでは、08年から17年までは年間1.2億ドルだったが、新しい契約では年間5.5億ドルに達した。
この放映権の高騰は、インドにおけるスポーツ視聴者数の増加とIPLの絶大な人気が背景にある。13億人の人口を抱えるインドでテレビにアクセスできる人数は6億7500万人で、2016年のスポーツ中継の視聴率は30%増加した。IPLの視聴者数も急増しており、テレビの視聴率は2016年のシーズンと比較して、2017年には22.5%アップした。インドの経済成長によってテレビやスマートフォンを持つ人は年々増えており、スポーツ中継に関する関心も高まるなかで、25億5000万ドルという契約につながったのだ。
ちなみに、インドのスポーツ中継の分野でひとり勝ちしているのがスター・インディアだ。同社はカバディのプロリーグ、サッカーのインド・スーパーリーグ、バドミントン、卓球の放映権を持っているほか、サッカーのイングランド・プレミアリーグ、ドイツのブンデスリーガ、スペインのラ・リーガ、F1の放送もしている。
今回、IPLの放映権も獲得したことで、スポーツメディアとしてスター・インディアの地位は盤石になったといえるだろう。
【了】
川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。
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