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【イベントレポート】スポーツビジネスの豪華トップランナー達が語る「プロスポーツビジネス 私たちの成功事例」!

2017年06月04日 コラム Written by 深谷 友紀

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 2020年まで3年。スポーツへの注目度が日増しに高まりを見せる中、スポーツビジネスを再定義し、「スポーツビジネス」の未来を切り開こうと考えている方々向けに“単なるスポーツビジネスの教科書ではない書籍”『プロスポーツビジネス 私たちの成功事例』が4月下旬に発売された。

 4月27日に開催された本書籍発売記念イベント(共催:MARS SPORTS AGENT / 東邦出版、会場:株式会社フォトクリエイト 3階セミナールーム)では、《スポーツが唯一無二の存在である核となる価値》を、身をもって知っている本書籍に登場のトップランナーから7名とナビゲーター3名の体制で行われた。

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<第一部>トップランナーずらり! -プロスポーツビジネス 私たちの成功事例-

 第一部は、ナビゲーターの株式会社マーススポーツエージェントの仲島修平氏、構成者として本書籍に携わったライターの野口学氏と上野直彦氏から、各トップランナーへと質問する形式で進められた。

 以下のように、トップランナーの紹介とともに、1つ目の質問の回答があった。

Q1 トップランナーとして選ばれた心境と、自身の役目・役割をどうお考えですか?

日本コカ・コーラ マーケティング本部 マーケティング・アセッツ部長
渡邉和史(わたなべ・かずふみ)氏

 渡邉氏は、オリンピックやFIFAワールドカップといった国際スポーツイベントのスポンサーを務めるコカ・コーラ社のスポーツマーケティングのキーマンとして活躍している。

「非常に光栄に思います。自分のやりたいことをとことん追求してきた結果だと思っています。学生時代から自分の道を描き、その道を全うするために信念をもって進んでいます」

ニールセンスポーツ 代表取締役社長
秦英之(はた・ひでゆき)氏

 秦氏はスポーツデータリサーチ会社であるニールセンスポーツ社で日本のスポーツスポンサーシップのキーマンとして活躍している。

「光栄です。スポーツ界の激変をもたらすものだと信じた結果だと思います。過去(データ)からたくさん学んで皆さんと共に未来を創っていきたいと思っています。スポーツは可能性だらけです。答えを共に創っていくやりがいがあります」

JTBグループ本社 スポーツビジネス推進室 エグゼクティブプロデューサー 兼
STHジャパン 取締役
倉田知己(くらた・ともき)氏

 倉田氏は、スポーツツーリズムのトップランナーとして活躍している。JTBシドニー支店時代、シドニーオリンピックをアテンドしたことでスポーツツーリズムに高い関心を持つようになったとのこと。

「旅行会社でスポーツ周辺のビジネスをしていたら、気が付いたら先頭を走っていたという感じなので、あまりトップランナーという意識はありません。スポーツを通じて海外の人へ広く日本をアピールしていければいいのかなと思っています」

スポーツファシリティ研究所 代表
上林功(うえばやし・いさお)氏

 上林氏はスポーツ施設の分野において、広島カープの本拠地・マツダスタジアムの設計に携わるなどの活躍をしている。

「病院を設計する時には医療コンサルタントとして病院側と建築側の間に入る役割を担う会社はありますが、スポーツ施設を設計する時にスポーツ側と建築側の間に入る役割を担う会社というのは国内では自分ぐらいだと思う。スポーツとスタジアムを繋ぐ人が他にいないので、オンリーワンということになります。そういう意味では、かろうじてトップランナーなのかなという感じです」

株式会社Jリーグマーケティング 専務執行役員
山下修作(やました・しゅうさく)氏

 山下氏は、Jリーグ公認ファンサイト「J’s GOAL」の運営やJリーグのウェブプロモーション事業で活躍し、2016年よりJリーグ国際部長として本格的にアジア戦略を推進している。

「トップランナーとは全く思っていません。たまたま早めにやり始めただけです。日本各地にあるJリーグのクラブとアジアを繋ぐことが役目だと思っています」

アルビレックス新潟シンガポール CEO 兼
アルビレックス新潟バルセロナ プレジデント 兼
アルビレックス新潟 取締役
是永大輔(これなが・だいすけ)氏

 是永氏は、アルビレックス新潟シンガポールをCEO就任後、売り上げ規模を10倍へ拡大。シンガポールサッカー協会理事も歴任するなど、アジアを舞台に活躍している。

「少子高齢化で日本の人口がどんどん減少していく中で、スポーツを一つの輸出商材として世界へ売っていく。そして世界でさまざまな経験をしてきた人たちが、いかに外貨を稼いでいくのかということは、スポーツでしかできないと思っています。特にサッカーは、FIFA(国際サッカー連盟)の加盟国が国連より多いことからも分かるように、世界共通語だと思っています。サッカーをいかにビジネスに繋げていって日本の若い人たちを世界へ飛び立たせていくか、というのが自分の使命だと思っています」

スポーツブランディングジャパン マネージングディレクター
日置貴之(ひおき・たかゆき)氏

 プロレスのWWE、総合格闘技のUFC 、NFL、NBAの日本におけるマーケッテングやデジタルメディアの運営、アイスホッケーのH.C.栃木日光アイスバックスの再建、リオ五輪閉会式の「フラッグハンドオーバーセレモニー」をプロデュースするなど多岐にわたって活躍している。

「毎回新しい仕事を一つひとつこなしていく中でここまで来ました。今も2020年東京オリンピックの開会式・閉会式のプロデュースを行っています。あと海外のスポーツを日本に持ってきたりするなど、その時その時のニーズに合わせた仕事をしています」

一通りゲストの紹介と1つ目の質問の回答が終了した後、仲島氏から2つ目の質問が上げられた

Q2 書籍で届けられなかったことはありますか?

渡邉氏
「キャリアプランニングです。私のライフコンセプトとして、スポーツを通じて日本の文化、社会を海外にアピールしたいという想いがあり、その想いをもってここまでやってきました。企業に入って仕事をしながら、自分の好きなことをやって、ノウハウや人脈つくりなど自分の目指したいものに向かって日々精進することが大事です」

秦氏
「私は、これまでの人生において日本とアメリカで真逆の教育を受けてきました。日本の人に合わせる、尊重する教育と、アメリカのYes、Noをはっきりさせる教育の間で深く悩み、痛い思いをしてきましたが、その時に救ってくれたのがスポーツです。スポーツにおける価値観や競争心、努力をすれば結果がついてくるなどの教育的要素がスポーツにあり、その本質を知ることで、私は救われました。その本質を大事にしていきたいと思います」

倉田氏
「JTBではお客さんに喜んでもらうことを常に考えてきました。スポーツの観戦者に対してのビジネスも同じことがいえます。2019年ラグビーワールドカップ日本大会、2020年東京五輪までに、スポーツホスピタリティのサービスを向上させることが課題だと思います。高品質で観戦できるように、新たな観戦スタイルを根付かせたいと思っています。お金を払う側の視点に立ってビジネスを拡大したいなと考えています」

上林氏
「今の会社を立ち上げる前に、未来のスタジアム・アリーナについて考えるために大学院に入り直しました。スタジアムの未来を見るためには過去を見ないといけないと思います。ギリシャの山岳地帯の遺跡から階段状の席が発掘されたことにより、観客席スタンドは古代ギリシャが発明したと分かりました。その遺跡が発掘されるまで世界にスタジアムのようなものはなく、発掘されてからまだ100年ちょっとしかたっていません。すなわち、スタジアムというのは新しい建物だといっていいでしょう。これからのスタジアムはIT技術の発展によりテクノロジーを使用して進化していくと考えます」

山下氏
「今年2月に大宮アルディージャユースと湘南ベルマーレユースをUAEに連れて行きました。少年たちにとっては初めての中東で、そこで現地の少年たちと試合をしたり交流することで、当初は持っていた中東に対するネガティブなイメージが、良いイメージへ変わっていきました。そして自分が感じた中東の話を日本に帰って家族や友人に話してもらうことが今回の遠征の目的でした。スポーツには言葉や文化・宗教を超えることができるチカラを持っていると思います」

是永氏
「アルビレックス新潟シンガポールの売り上げの67.1%がカジノです。日本ではスポーツクラブがカジノを運営するというのは懐疑的に思われますが、イングランドではVIPの間で賭けが当たり前のように行われています。なぜ日本ではスポーツと引き離すのかと疑問に思います。外貨を稼ぐために外国人向けのカジノはあっていいと考えます。その上で、スポーツ、サッカーにどうやって繋げられるかが私の中のテーマです」

日置氏
「スポーツの中で競技者に対するお金の使い方は世に出ていますが、お客さんの体験をどう考えるかが日本では海外より圧倒的に遅れていると思います。お客さまがどういう価値体験をして、スポーツから何を持って帰るのかが重要になっていくのではないかと考えています」


 続いて、ゲストからゲストへ、質問を投げ掛けて答えていく形式で進められた。

日置氏から渡邉氏へ
Q.連盟、広告代理店、スポンサーでの仕事を経験してきた中で、今のスポーツ界はどこが足りないのでしょうか?(日置氏)

A.ライツホルダー(連盟側)、エージェンシー(広告代理店)、クライアント(スポンサー側)とこれまでの職務を経験した中でお金の流れを知ることができました。その経験が今の仕事に活かされています。クライアント側の業務としてどのようなことが実現可能なのかが分かっているので、これまでの職歴での人脈を駆使して実現していっています。(渡邉氏)

渡邉氏から山下氏へ
Q.日本が海外へ出て評価される、アジアでJリーグが認められるなどの達成感というのは、どのような時に感じられているのでしょうか?(渡邉氏)

A.Jリーグ25年の歴史の中で成長していく過程で、アジア諸国の人から見ると、弱かった日本がなぜあんなに強くなったのかと思われています。そこで、Jリーグが培ってきたノウハウをアジア諸国へ無償で提供しています。アジアのサッカーを強くして、その中で日本も共に強くなっていこうという考えです。
今年のACLでムアントン(タイ)が活躍しているのを見ると(編集注:前年度Jリーグ王者の鹿島アントラーズを破るなどの結果を残し、グループステージ突破を決めた)、やってきたことが実を結んできたなと感じます。また、水戸ホーリーホックがベトナム代表の選手を獲得したことで、ベトナム空港が茨城空港へ直行便を飛ばしました。これは地元の自治体からするとものすごい出来事で、それがJ2のクラブでもできるといった新たな可能性を示すなど、誰かの役に立っているなと思えた時に達成感を感じます。(山下氏)

山下氏から倉田氏へ
Q.Jリーグはチーム名に地域名が入っています。例えば、タイの有名選手が所属していることで、タイにおいて鹿児島の地名がアップしています。スポーツを通じて、海外から日本の地域に訪れてきてもらう可能性について教えてください。(山下氏)

A.Jリーグの特色として地名が入っていることで地域のPRになっていることが挙げられます。アジア中に広がることで関心が増えていきます。これからも有望なアジアの選手を獲得してほしいですね。日本の経済の流れを担うため、アジア圏の経済成長性を重視しています。スキーでも北海道のニセコでは、タイ人、マレーシア人も来ています。その人たちに対応するためにタイ語が話せるインストラクターが現れてきているなど、スポーツによる新たなツーリズムの可能性が起きています。(倉田氏)

倉田氏から上林氏へ
Q.仕事がらお客さまを都市にご案内する時に、日本ではスタジアム・アリーナの特殊性がないと感じます。例えばミュンヘンやカルガリーでは目立った観光スポットがなかったので、オリンピックスタジアムに案内するなどしてきました。日本において、スポーツイベントのない日でもスタジアムに訪れるような場所にしていくのかというのが課題と感じますがいかがでしょうか?(倉田氏)

A.例えば、横浜DeNAベイスターズは「クリエイティブスポーツラボ」をスタジアムの横に開設しました。スタジアムの周辺をスポーツで盛り上げていくにはどういう環境や仕掛けが必要なのかを研究しているところです。ベイスターズの本拠地である横浜スタジアムはキャパシティーが少なく観客動員だけでは限界があります。そこで周辺の公園でパブリックビューイングを行うなど、スタジアムと街が緩やかに繋がる工夫をしています。試合がある日の横浜スタジアム周辺は、一種のお祭りのような賑わいを感じます。観光客もスポーツで盛り上がっている街に訪れるということが少しずつ生まれ始めているので私も注視しています。(上林氏)

上林氏から是永氏へ
Q.我が国が持っているスタジアムに対しての感覚は、『スポーツをやる施設』ですが、例えばアルビレックス新潟シンガポールのスタジアムにカジノがあるように、海外では『複合施設』という感覚があります。是永さんとしては、日本のスタジアムに導入してほしいものは何かありますか? (上林氏)

A.実はカジノに来るお客さまの多くは、アルビレックス新潟シンガポールのことを知りません。サッカーを観にスタジアムを訪れる層とは違っています。ただ一緒に集まるので賑やかさはあります。サッカーとカジノの層ではアプローチが違いますが、これもスポーツビジネスだと思っています。カジノで得た利益をスポーツに使うのも貢献だと思っています。あれ? 質問の回答になっていないですね(場内爆笑)。(是永氏)

是永氏から秦氏へ
Q.サッカークラブのスポンサーについてですが、アルビレックス新潟シンガポールの場合は、『今後の日本のために働いている』と情に訴えています。これは世界のサッカークラブでもやっていることです。これは定量化して数字では出せないのですが、秦さんのところでは感情の定量化はどうやっているのでしょうか?(是永氏)

A.現在は感情・フィーリングの定量化というのは存在しないですが、逆にマーケットの方がその需要をつくり出そうとしています。われわれはそこにこだわりを持ってやっています。最近では、Jリーグやプロ野球などで、通常のスポンサーとは別に、マッチデースポンサーの価格が高騰しています。これは感動など目に見えない、参加した人しか分からない価値が芽生えています。広告などで露出しているだけでは見えない人間の感性の評価は開発中で新たな価値が高まっています。スポーツへの投資が発展している地域は独自の概念を持っています。スポンサードする入り口である目的が数値化できていれば、解をつくっていけると思います。現在スポンサーの業界で2位につけているのが金融業界ですが、スポーツに投資することで、若者の口座獲得およびブランドイメージの向上を図る目的で行われています」(秦氏)

秦氏から日置氏へ
Q.日置さんは無形なものを有形にすることにたけているという印象があります。なぜそのようなことができるのでしょうか?(秦氏)

A.自分としてはそのような感覚はありませんが、自分がやっていないフィールドに入っていって一つひとつ学びながらここまで来ました。スポーツの勝敗以外に価値を求めていく、必ず回収できる価値をいろいろなことから学んでいます。(日置氏)

<第二部>トップランナーに直接聞く!(質疑応答)

 第二部では、イベント参加者から質疑応答が行われた。

Q.日本国内でのスポーツ文化の向上、マーケティング拡大のためにできることは何ですか?

A.プロスポーツやオリンピック競技のように勝敗やメダルの数を競うのではない、スポーツ自体の定義を見直し、国民全体が競技ではないスポーツを楽しめるような環境にしていくことだと思います。(日置氏)

Q.現在の潮流を踏まえ、スポーツ業界に必要な人材について教えてください。

A.海外と日本の違いなどを比べて、『なんで?』と疑問を持つことが大事です。発見に貪欲な人がいいですね。日本では?、アメリカでは?、ブラジルでは?、と違いを考えられる人、こういう人が新たなビジネスを創っていくのだと思います(是永氏)

Q.これまでの経験を日本のカレッジスポーツに活用できるとしたらどのような活動をしますか?

A. 高校からプロに入って挫折を味わうとその先の人生が見えなくなるケースが多い。このような環境を変えるべきだと思っています。そのためには、大学スポーツが盛り上がる必要があると考えています。大学生活の中で友人や先輩後輩と過ごすことがその後のセカンドキャリアのために大きな財産となっていくと思います。また、仕組みとして、一定の学力がなければ試合に出られないルールを設けるなどした方がいいと思います。私としては、今後何らかの形で大学スポーツを支援できればと思っています。(渡邉氏)

Q.2020年東京五輪に対する想いを聞かせてください?

A. チャンスだと思っています。観客視点で、こういうのがあったらいいな、というのが観戦席の位置です。チケッティングを工夫することで面白いマーケティングができるのではないかと思っています。(倉田氏)


 第二部終了後に第三部として懇親会が行われ、本イベントは大盛況の中、終了した。

 各トップランナーのコメントの一つひとつに大変興味深い言葉が多く、それらの言葉の中から、スポーツへの想いとそれぞれの人間的な魅力、その2つが重なることがトップランナーになるため、近づくための要素なのかもしれないと感じた。

 そしてそれ以上にスポーツ業界を目指す人たちの、真剣で熱気あふれる雰囲気に包まれたイベントだった。

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<講師プロフィール>
渡邉和史(わたなべ・かずふみ)
日本コカ・コーラ マーケティング本部マーケティング・アセッツ部長

1974年生まれ、カリフォルニア州サンディエゴ出身。高校卒業までアメリカと日本を行き来し、上智大学へ入学。卒業後、博報堂に入社。南米のサッカーの大会のマーケティングを代理店の立場として従事。2002年のFIFAワールドカップはFIFAマーケティングに在籍し、連盟側としてスポーツコンテンツを体験する。2011年からは日本コカ・コーラにてスポンサー側としてFIFA・オリンピック・選手契約等の部署を統括し、全立場からスポーツマーケティングを把握している存在である。

秦英之(はた・ひでゆき)
ニールセンスポーツ 代表取締役社長

1972年生まれ。明治大学卒。大学卒業後、ソニー株式会社で働く傍ら、アメリカンフットボール選手としてアサヒビールシルバースターで日本一を経験。同社に2012年まで在籍し、FIFAとのトップパートナーシップ等、全世界を束ねるグローバル戦略の構築を担当。2010年FIFAワールドカップをはじめ、数々のFIFA大会を絡めた活動を推進。現在はワールドワイドで展開するスポーツデータリサーチ会社であるニールセンスポーツの日本法人の代表として、スポーツスポンサーシップに対する投資価値を同社独自の方法で評価・測定。Jリーグマーケティング委員も務めている。

上林功(うえばやし・いさお)
スポーツファシリティ研究所 代表

1978年11月生まれ、兵庫県神戸市出身。京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科修了、修士(工学)。早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修了、博士(スポーツ科学)Ph.D.。建築家の仙田満に師事し、環境デザイン研究所にて主にスポーツ施設の設計・監理を担当。主な担当作品として「兵庫県立尼崎スポーツの森水泳場」「広島市民球場(Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島)」など。2014年に株式会社スポーツファシリティ研究所設立。江戸川大学経営社会学科非常勤講師、平成国際大学スポーツ健康科学科非常勤講師。主な研究内容「スポーツ消費者行動とスタジアム観客席の構造」「スポーツファシリティマネジメント」。日本政策投資銀行スマートベニュー研究会委員、スポーツ庁 スタジアム・ アリーナ改革推進のための施設ガイドライン作成ワーキンググループメンバー、経済産業省 魅力あるスタジアム・アリーナを核としたまちづくりに関する計画策定等事業選定委員。日本サッカー協会ナショナルフットボールセンター準備室ファシリティ&ボールパーク創生アドバイザー。超人スポーツ協会事務局長代理。

倉田知己(くらた・ともき)
JTBグループ本社 スポーツビジネス推進室 エグゼクティブプロデューサー 兼
STHジャパン 取締役

1960年生まれ。上智大学卒業後、日本交通公社(現JTB)に入社。シドニー支店勤務時代の2000年シドニーオリンピック・パラリンピックの現地斡旋本部の責任者として大型スポーツイベントに関わって以来、北京オリンピックやロンドンオリンピックをはじめ社内で大型国際スポーツ関連事業に多面的に従事する。現在は従来の選手輸送や観戦ツアーといったトラベル事業から、スポーツツーリズムをキーワードとした地域活性化や海外スポーツコンテンツ輸入等の新規事業への展開をプロデュースしている。2019年ラグビーワールドカップの社内統括責任者であると同時に、日本初のスポーツホスピタリティ専門運営会社である「STHジャパン」取締役を兼務している。

山下修作(やました・しゅうさく)
株式会社Jリーグマーケティング 専務執行役員

1975年生まれ、埼玉県出身。北海道大学大学院修了。リクルートで営業、編集、企画、新規事業立ち上げ、Webメディアのリニューアル、プロモーション、マーケティング等に携わる。2005年より、Jリーグ公認ファンサイト「J’s GOAL」の運営やJリーグのWebプロモーション事業に従事。2012年より、Jリーグアジア戦略室室長としてアジアを中心とした国際戦略を展開。2016年よりJリーグ国際部長、本格的にアジア戦略を推進する。2017年4月より株式会社Jリーグマーケティング専務執行役員。国内および海外事業を手掛ける。

是永大輔(これなが・だいすけ)
アルビレックス新潟シンガポール CEO 兼
アルビレックス新潟バルセロナ プレジデント 兼
アルビレックス新潟 取締役

1977年千葉県生まれ。日本大学芸術学部卒業。アルビレックス新潟シンガポール CEO、アルビレックス新潟バルセロナ President、アルビレックス新潟取締役。携帯サッカーサイト編集長やサッカージャーナリストを経て、2008年にアルビレックス新潟シンガポールCEOに就任。以降、独立採算で黒字経営を続け、売り上げ規模も10倍へ拡大。シンガポールサッカー協会理事も歴任した。クラブハウスにカジノを併設するなどユニークな経営手法により事業を多角的に展開している。

日置貴之(ひおき・たかゆき)
スポーツブランディングジャパン マネージングディレクター

大学を卒業後、株式会社博報堂に入社、その後FIFA Marketing AGに転職し2002年FIFAワールドカップのマーケティング業務を行う。2003年にスポーツマーケティングジャパンに入社、日本ハムファイターズの北海道移転におけるブランディング、北京オリンピック野球予選大会の大会責任者、また海外ではセリエA、NFL、NBA、WWE、UFCの日本におけるマーケティングやデジタルメディアの業務を行う。2009年よりアジアリーグアイスホッケーのH.C.栃木日光アイスバックスの取締役GMを務め、チームの再建およびリーグの再建に携わる。2013年よりNFL JAPANリエゾンオフィス代表も兼務。また、2015年より東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のセレモニーチームのプロデューサーとして2016年リオオリンピック・パラリンピック閉会式の「フラッグハンドオーバーセレモニー」のプロデューサー業務、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会における開閉会式のプロジェクトマネージャーを務めている。

<NAVIGATOR>
上野直彦(うえの・なおひこ)

兵庫県生まれ。早稲田大学スポーツビジネス研究所・招聘研究員。ロンドン在住の時にサッカーのプレミアリーグ化に直面しスポーツビジネスの記事を書く。女子サッカーやJリーグも長期取材している。『Number』『AERA』『ZONE』『VOICE』などで執筆。テレビ・ラジオ番組にも出演。初めてJユースを描いたサッカー漫画『アオアシ』で取材・原案協力。構成や編集に協力した書籍に『全くゼロからのJクラブのつくりかた』(東邦出版)、『ベレーザの35年』(ベレーザ創部35周年記念誌発行委員会)、『国際スポーツ組織で働こう!』(日経BP社)、著書に『なでしこのキセキ川澄奈穂美物語』(小学館)、『なでしこの誓い』(学研教育出版)がある。NewsPicksで「ビジネスはJリーグを救えるか?」を好評連載中。

野口学(のぐち・まなぶ)
1978年生まれ、奈良県出身。早稲田大学卒業後、2002年に外資系コンサルティングファームへ入社。以降、10年以上にわたり、あらゆる業務部門からIT、経営管理に至るまで、さまざまなプロジェクトを成功に導く。その後、スポーツ業界へのキャリアチェンジを図りフリーランスへと転身。同年、月刊誌『サッカーマガジンZONE』編集者に。現在はスポーツビジネスを中心に取材・執筆を続ける。『スポーツの持つチカラでより多くの人がより幸せになれる世の中に』を理念として、スポーツの”価値”を高めるため、ライター/編集者の枠にとらわれずに活動中。

仲島修平(なかじま・しゅうへい)
株式会社マーススポーツエージェント MANAGER

1984年生まれ、東京都出身。08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりMARS立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなど、社内事業を横断的に従事し、10年より立ち上げた、「MARS CAMP」商品企画・広報も担当。新卒・中途共にスポーツ業界内企業の外部人事部として活動しながら、体育会系人材の就職支援やアスリートと企業を結ぶセカンドキャリア支援など、スポーツとキャリアをトータルでプロデュースする。

【了】
写真提供:株式会社マーススポーツエージェント

深谷 友紀●文 text by Tomonori Fukatani
1970年生まれ。大学卒業後プラスチック成形メーカーに就職し、2010年よりフリーランスのWebデザイナーに転身、2011年からスポーツライターとしても活動を開始。主にサッカーなど地域スポーツクラブHP製作やサイト更新管理、スポーツ系のWebメディアの運営支援、記事寄稿などを行うなど、自身のスポーツ体験含め、「スポーツを語れるWebデザイナー」として活動中。


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