求む!未来の“スポーツ・デジタルマーケター” 国内プロスポーツのデジタルメディア活用をサポートする大学スポーツチャンネル山内一樹氏が語る、ミレニアルマーケティングの重要性
2017年02月07日 インタビュー マーケティング/プロモーション/ブランディング Written by 吉田 直人
2020年東京オリンピック・パラリンピック開催まで約3年半。スポーツカルチャーの裾野を広げるべく、“ミレニアルマーケティング”といわれる若年層へのアプローチが今注目を集めています。1990年代〜2000年代初頭に生まれた彼ら彼女らは“デジタルネイティヴ”、“ミレニアル”とも呼ばれ、次代のスポーツ界を担っていく存在です。
そんなニーズに着目し、学生アスリートのキャリアサポートや、スポーツコンテンツホルダーのデジタルマーケティング事業を行っている株式会社大学スポーツチャンネル。
今回は同社でデジタルマーケティングを統括する山内一樹氏に、スポーツマーケティングの分野で今、必要とされている人材についてお話を伺いました。
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■ポイントはソーシャルトレンドの追随
「世の中のトレンドに、スポーツコンテンツをどう最適化させていくか。それが大事なんです」
そう語るのは、株式会社大学スポーツチャンネル取締役/デジタルマーケティングマネージャーの山内一樹氏だ。
“若者スポーツ”の活性化を目標に掲げ、2009年の設立より国内カレッジスポーツのメディア事業や、学生アスリートのキャリアサポートを手掛けてきた同社。現在は、デジタルマーケティングという新たな領域へ進出し、コアビジネスの一つにもなっている。
具体的にはJリーグ(サッカー)、Bリーグ(バスケットボール)、侍ジャパン(野球日本代表)をはじめとしたスポーツコンテンツホルダーにおける、デジタルメディアを活用したマーケティングサポートだ。
「プロスポーツ、大学スポーツを問わず、若年層のファンをいかに増やすかが課題になっています。大学スポーツに特化して5、6年事業を継続してきた中で、学生世代に刺さるコンテンツのノウハウは蓄積してきました。その点で、クライアントのニーズに合致する部分があったのだと思います」
主要業務は各スポーツコンテンツホルダーの保有するInstagram、Facebook、TwitterといったSNS アカウントの運用。各スポーツを若年層にどのように伝えるかが共通のテーマだ。他パートナー企業と協業し、コンテンツの企画、編集、投稿からその後の分析まで運用全般を担っている。
メディアや購買チャネルの増加によって人々の行動様式は多様化しており、山内氏自身も若年層における消費行動の特徴を肌で感じている。
「友達の中でSNSを活発に使う子が行っていた場所や、言っていた話、見ていた番組やMV(ミュージックビデオ)が拡散する傾向にあり、インフルエンサーをどう取り込んでいくかというのは非常に大切だと感じます。例えばInstagramでは、ユーザーはハッシュタグを基に情報を探している。その中の“置き画くら部”(※)というタグは、“Jリーグ”というタグよりも投稿数が多い。つまり(ソーシャルの文脈で)語られる頻度が多いということです。こういったソーシャルメディアにおけるトレンドに対してクライアントのコンテンツを最適化させていくことが大切で、過去の取り組みでいえば、スポーツ観戦時のファッションコーディネートを紹介する企画コンテンツ、“観戦コーデ”などを実施しました」
※置き画くら部:Instagram上でファッションコーディネートを紹介するハッシュタグの通称
■スポーツ体験を日常の選択肢に
プロスポーツにおけるデジタルマーケティングの現場に身を置きながら、一方で山内氏には課題も見え始めている。
「(若年層へのアプローチでいうと)今まで通りスポーツをスポーツとして伝えていくだけでは難しい。もっとアクティビティーの一環として伝えていった方が良いと思うんです。最近はやっているランニングイベントも、走るという行為は変わらないまでも参加者はスポーツというより休日のイベントとして参加しているはず。参加や観戦のハードルを下げてあくまで遊びの一つとしてスポーツを捉えられればと考えています。Bリーグを青山学院大学のキャンパス内で開催しているのも好例だと思います。場所の制約などもあるかもしれませんが、そういったブランディングをスポーツ界全体でしていけたら、と」
■スポーツファンの底上げが急務
現在は8名のコアメンバーに加え、学生インターンが約40名。業務拡大に伴い、リクルーティングを強化しており、直近で新たに加わるメンバーも控えている。若年層へスポーツカルチャーを浸透させることが一つのテーマになっている中で、“ミレニアル世代”に最も近い位置で仕事に取り組める環境は強みだろう。
「将来的には、同じビジョンを持った人たちが各スポーツ界に散らばって、若者に向けたアプローチができれば、より前進していくと思うんです。正解はありませんが、移り変わるトレンドに柔軟に最適化していくことが大事。その思いにマッチするパートナーを求めています」
「ミレニアルズマーケティング事業」の業務拡大に伴い、
「プロジェクトマネージャー」「クリエイティブディレクター」を募集!!
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https://sjn.link/job/detail/id/79
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<profile>
山内一樹(やまうち・かずき)
株式会社大学スポーツチャンネル取締役/デジタルマーケティングマネージャー
学生時代より複数のJリーグクラブでフロント業務を経験し、IT総合企業を経て、現在は株式会社大学スポーツチャンネルの取締役を務める。大学や連盟、各体育会からプロスポーツチームまで、幅広いクライアントのデジタルマーケティング領域をサポートする。
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【了】
吉田直人●文 text by Naoto Yoshida
1989年生まれ。中学~高校まで陸上競技部に所属。大学時代は学内のスポーツ新聞記者として活動し、大学駅伝やインターカレッジを始め、陸上競技を中心に取材。卒業後、2012年より広告代理店にてインターネット広告業務に従事。2016年に退職後、現在フリーランスのスポーツライターとして活動中。
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