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広告塔に起用するなら、世界のロナウドか? それともスペインのイニエスタか?

2015年10月13日 コラム Written by 新川 諒

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 スポーツマーケティングの分野で情報収集から分析、戦略策定までを実現するグローバル企業「レピュコム」が、『ヨーロッパで最も影響力のある(市場価値の高い)フットボーラー トップ10』を発表した。調査には「セレブリティーDBI」という手法を用いている(※)。

 結果は、レアル・マドリード(スペイン)所属のポルトガル代表FW、クリスティアーノ・ロナウドが堂々のトップを飾った。

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          ⒸRepucom

 フィールド上での活躍が飛び抜けていることは、これまでの彼の実績を振り返れば、誰もが納得できるだろう。世界最高の選手に贈られるバロンドールを過去に3度も受賞した経歴を持ち、所属したマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)とレアル・マドリードにおいては、国内リーグ戦とカップ戦、欧州王者を決めるUEFAチャンピオンズリーグ、さらにはFIFAクラブワールドカップで優勝を果たしている。今やサッカーファンでなくても、その甘いマスクに惹かれる人も多いロナウドは、今回の調査によると、グローバルで83%の人が認知しているという結果が出ている(男性85%、女性80%)。

 このランキングで3位につけているのは、長らくスペイン代表の顔としてプレーしているアンドレス・イニエスタだ。

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          ⒸRepucom

 所属クラブは自国スペインを代表するトップクラブのバルセロナである。グローバルで見るとロナウドには遠く及ばない48%の認知度だが、スペイン国内だけで見ると絶大なる知名度と人気を誇ることが分かった。なんとスペイン国内では99%がイニエスタのことを認知しているという驚くべき調査結果が出たのだ。

 また、スペイン国民の90%がイニエスタへの憧れを抱いており、87%が彼への信頼度を寄せている。さらには調査対象をグローバルで見てみても、憧れ、信頼度の両面でロナウドを上回る数字である。そして「魅力があるか」という調査でも、イニエスタは男性から77%、女性から70%と、共にロナウドより高い数字が出されている(ロナウドは男性66%、女性67%)。

 一人の選手を企業の顔として選ぶスポンサーにとって、商品価値と認知度という指標は大きな意味合いを持つ。各選手の魅力や国民からの支持率は、各企業の活動エリアや広告したい商品の販売エリアに考慮した上で、グローバルのみならず国単位のスケールで見ることも重要だ。

 スポンサーにとって、選手との広告契約に投資利益率を求めるのであれば、必ずしも一番有名な選手と契約すれば良いとは限らない。企業・商品のイメージに合う選手、企業・商品の価値を上げてくれる選手と契約する必要がある。例えば、女性をターゲットにしたいと考えるのであれば、男性より女性からの支持率の高いクリティアーノ・ロナウド、ロビン・ファン・ペルシー、マリオ・ゲッツェを広告塔にするのが良いかもしれない。

 だが逆に、憧れや信頼度を売りにしたいと考えているのであれば、選ぶべき選手はイニエスタなのではないか。イニエスタはロナウドに比べると、スポンサー収入ではおよそ15分の1であると調査では出ているが、企業や商品への信頼を得るためには、イニエスタを起用する方がお手頃なのかもしれない。

(※セレブリティDBI:アルゼンチン、オーストリア、ブラジル、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、メキシコ、ロシア、スペイン、トルコ、イギリス、アメリカの15カ国、合計16億人から構成されるマーケットのうち、16歳から69歳までを対象に意識調査を実施。8つの異なった指標(認知、魅力、憧れ、躍進、スポンサー契約、影響、流行を創る、信頼)を分析し、市場価値をスコアリング)

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<レピュコムとは?>
スポーツマーケティングの分野における情報収集や分析、戦略化を実現するスポーツ専門のコンサルティング企業。
マーケティングとスポンサーシップにおける価値を創造するという顧客のニーズに応えることを目的に、メディアのモニターやマーケットリサーチ、さらにはファンの活動のリサーチを実施している。
2004年の設立以来、今や世界20カ国以上に拠点を持ち、1000を超えるトップブランド、代理店、ライツホルダー、メディアにデータ提供するなど、スポーツ業界の分析領域におけるグローバルリーダーというポジションを確立している。
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【了】


新川諒●文 text by Ryo Shinkawa

幼少時代を米国西海岸で10年過ごし、日本の中学・高校を経て、大学から単身で渡米。オハイオ州クリーブランド付近にあるBaldwin-Wallace Universityでスポーツマネージメントを専攻。大学在学中からメジャーリーグ球団でのインターンを経験し、その後日本人選手通訳も担当。4球団で合計7年間、メジャーリーグの世界に身を置く。2015年からは拠点を日本に移し、主に海外スポーツ中継に携わるフリーランスの翻訳家、さらにはフリーライターとしても活動中。



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