NBAの76ersがプロe-Sportsチームを買収! 注目されるシナジー効果
2016年10月07日 コラム チーム/リーグ経営 Written by 川内 イオ
日本では、最近ようやく認知が広がってきたe-Sports(エレクトロニック・スポーツ)。コンピューターゲーム、ビデオゲームによる対戦をスポーツと捉える新たな市場だが、その規模は世界で拡大し、オランダのゲーム市場調査会社「Newzoo」によると、2015年の市場規模は約3億2500万ドル、2019年までに11億ドルにまで達すると予想されている。
この成長市場で、新しい動きがあった。NBA(米プロバスケットボールリーグ)に所属するフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(Philadelphia 76ers)が、プロのe-Sportsチーム、Dignitasとupstart Apexを買収し、傘下に収めると発表したのだ。
Dignitasはイギリス、upstart Apexはアメリカを拠点とするチームで、ともに世界最大のPCゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』のプロリーグの一つ、北アメリカのチャンピオンシップシリーズ「NA LCS」に出場している。76ersの発表では、今後、この2チームをDignitasの名の下に統一して活動することになる。
買収金額は明らかになっていないが、Dignitasの別動隊で、欧州を中心に活動する「Team Dignitas EU」は昨年11月、「Follow Esports Group」に100万ドルで売却されている。アメリカのスポーツメディア「ESPN」によると、現在、プロチームは500万ドルから1500万ドルが市場価格ということで、1チーム数百万ドルで買収されたと予想される。
76ersはDignitasに関するブランディング、デジタルマーケティング、マーチャンダイジング、宣伝など全ての活動をマネジメントし、選手の獲得、チームの強化と選手の健康管理も担う。
今回の買収を決めた76ersのスコット・オニールCEOは、新進的な人物として知られる。今年5月には、2017-18シーズンからユニフォームに広告を入れることを発表して話題を呼んだ。これは、伝統的にユニフォームに広告を入れてこなかったNBAで初の試みとなる。
また、76ersは北米のプロチームで唯一、「イノベーションラボ」を有しており、9月23日には最新鋭のテクノロジーを備えた巨大トレーニング施設をオープンしている。
今回のe-Sportsチームの買収も、常に新しい取り組みをしてきた76ersの経営陣だからこその決断といえるだろう。
北米で初めて、プロe-Sportsチームを所有するプロスポーツチームとなった76ers。NBAや他のプロチームにとっても、e-Sports業界にとっても、重要な試金石になる。
【了】
川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、 新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。 ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。
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