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イングランドのサッカー・女子スーパーリーグ、所属クラブの収入が大幅増加で更なる上昇の予想

2023年07月04日 コラム Written by 川内 イオ

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大手会計事務所デロイトが6月15日に発表した「Annual Review of Football Finance」によると、イングランドの女子サッカートップリーグである女子スーパーリーグ(WSL)のクラブは、2021-22シーズンの総収入が60%増加した。

各クラブの総収入は3200万ポンド(4030万米ドル)で、前シーズンの2000万ポンド(2518万米ドル)を大きく上回った。WSLのクラブは、選手への報酬総額が前シーズンから37%増の2500万ポンド(3148万米ドル)に上昇したにもかかわらず、クラブの収入増加によって賃金の占める割合が92%から78%に下がっている。

大幅な収入増の要因は、1シーズンあたり800万ポンド(1010万米ドル)とされるテレビ放映権料。2021-22シーズンの開幕から、WSLのクラブが75%、2部リーグにあたる女子チャンピオンシップ(FA Women's Championship)のクラブが25%の割合で放映権料をシェアし、クラブごとの固定額とリーグの順位に応じた報酬が加算された。

デロイトは、今後も収益の上昇を予想している。試合日の収入はWSLの各クラブの合計収入のほぼ10%を占めるが、2021-22シーズンのリーグ平均観客動員数は1923人で、終了したばかりの2022-23シーズンでは観客数が1試合あたり5616人とほぼ倍増している。

また2022-23シーズンから始まった新しいタイトルスポンサー契約には、2022年から2025年までWSLと女子チャンピオンシップに3000万ポンド(3780万米ドル)が投資されており、その分の収入増も見込まれている。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『稀食満面 そこにしかない「食の可能性」を巡る旅』が発売。https://amzn.to/3UBIJxl


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