ジョコビッチ設立主導のプロテニスプレーヤー協会(PTPA)、所属選手の価値の最大化に動き始める
2022年09月07日 コラム アスリートマネジメント/セカンドキャリア Written by 川内 イオ
21回のグランドスラム優勝を誇るプロテニスプレーヤー、ノバク・ジョコビッチが設立を主導したプロテニスプレーヤー協会(PTPA)は、アメリカの大富豪でヘッジファンド会社の創設者兼CEOであるビル・アックマンから2600万ドルを調達した。
全米プロフットボールリーグ選手会のライセンシングとマーケティングを担うNFL Players Incの元社長で、現在はアスリートの価値の最大化を支援するOneTeam PartnersのCEO、アーマッド・ナサール氏もPTPAに出資し、同組織の専務理事に就任した。
テニス界には以前から男子プロテニス協会(ATP)の選手評議会があるが、選手評議会を辞任したジョコビッチが2020年、選手の意見をより反映させる目的でPTPAを発足させた。選手評議会のロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダル、アンディ・マレーらは当時、PTPAの設立に強く反対したが、設立から1年でPTPAの会員数は500人を超えるなど勢力を拡大している。
PTPAは、選手と代理人のためにコート外でのビジネスチャンスを生み出だすことを任務とする新しい商業部門「ウィナーズ・アライアンス」の立ち上げを発表。この組織は、他のスポーツの選手会のモデルを参考にする予定で、アームド・ナサール氏が最高経営責任者、ビル・アックマン氏は取締役会会長を務める。
ウィナーズ・アライアンスは、最初の取り組みとして、ビデオゲーム、トレーディングカード、コレクターズアイテム、および関連する機会のための持続可能なグループライセンスプログラムを確立することを計画している。
さらに、PTPAは「プレーヤー・サービス・プラットフォーム」(PSP)も立ち上げる。PSPのサービスには、旅行、食事、宿泊、その他プレーヤーに必要なもののグローバルな割り引き、福利厚生プログラム、保険オプション、旅行とロジスティックスのサポート、税務顧問および弁護士ネットワークなどが含まれる。また、ファイナンシャルプランナーへのアクセス、選手のチャリティサポート、メディアや広報の相談も可能になるという。
【了】
川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『農業フロンティア 越境するネクストファーマーズ』(文藝春秋)が発売中。https://www.amazon.co.jp/dp/4166613367/
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