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急成長しているパデルのプロツアー「プレミアパデル」、イタリア大会の決勝戦に7000人を動員

2022年06月29日 コラム Written by 川内 イオ

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近年、欧米を中心に人気を集め、世界で2500万人以上がプレーしているといわれる、パデル。テニスとスカッシュを合わせたようなスポーツで、試合は2対2で行われ、ガラスと金網で囲まれたコートの「壁」を活用してポイントを競う。

今年3月には、社長がパデル愛好家のカタール・スポーツ・インベストメント(QSI)と国際パデル連盟(FIP)が組んで、グローバルプロツアー「プレミアパデル」が設立され、カタールのドーハでツアー初戦が行われた。

5月にイタリアのローマで開催された第2戦は、パデルの注目度の高さが証明された。世界18カ国から125組が参加し、1週間にわたって開催されたこの大会に計3万人の観客が足を運び、決勝戦は7000人を集めた。また、このツアーは世界167の放送局が取材に訪れ、参加選手の数、観客動員数、放送局数でカタールでの初戦を上回る結果となった。

プレミアパデルのツアーはカテゴリー分けされており、最上位のメジャー大会はカタール、イタリアに次いで、7月にパリ、11月にメキシコで開催される。メジャー大会以外のカテゴリーも含めると、今年中にアルゼンチン、スペインなどで合計10のトーナメントが開催される予定。

順風満帆な船出に見えるが、火種も抱えている。プレミアパデルの動きに神経をとがらせているのが、2005年からプロツアーを開催しているワールドパデルツアー(WPT)。こちらは国際パデル連盟(FIP)から承認を得ておらず、スペインのビール会社「Damm」がメインスポンサーを務める私的なツアーという扱いになっている。

WPTは不当競争などを理由に今年5月、スペインの裁判所に訴状を提出しており、プレミアパデルとの法廷闘争も辞さない構えだ。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『農業フロンティア 越境するネクストファーマーズ』(文藝春秋)が発売中。https://www.amazon.co.jp/dp/4166613367/


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