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アリゾナ大学が動画SNS「Dyme」と提携。選手がファンと交流し、収益をあげられる仕組みを導入

2022年01月06日 コラム Written by 川内 イオ

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アメリカでは、大学生のアスリートが自身の前、画像、肖像(NIL)で収益をあげる仕組みが徐々に浸透し始めているようだ。

2021年11月、アリゾナ大学は、動画のソーシャルメディア・プラットフォーム「Dyme」と提携し、アリゾナ大学の学生アスリートが作成した限定コンテンツにファンがアクセスできるようにした。Dymeを利用して選手がライブビデオ・セッションでファンと交流することで選手自身の名前、画像、肖像(NIL)から収入を得ることができるようになるもので、これは全米の大学で初の取り組みとなる。

Dymeはまず、アリゾナ大学のバスケットボール、野球、ソフトボール、バレーボールの各チームの選手とファンをつなぎ、試合後のロッカールームでの会話、遠征中の動画、選手プロフィール、その他の特集コンテンツなどを提供する。(その他のチームについては後日明らかにされる予定)。

現地メディアの取材に対し、アリゾナ大学副学長兼陸上競技部長のDave Heekeは、「私たちは、学生アスリートがスポーツ、学業、人生のチャンピオンとなるために、NILのプログラムを活用することで、ワイルドキャット(アリゾナ大学のスポーツチームの愛称)の旅がより充実したものになると信じています」とコメントしている。

NILについては、これまで学生アスリートがNILで収益をあげることが禁じられていたが、2021年7月、全米大学体育協会(NCAA)が方針を変更し、全面解禁となった。

同年8月には、アメリカのジョージア州アトランタに拠点を置くMLBのアトランタ・ブレーブスが、ジョージア大学の体操選手レイチェル・バウマン、ジョージア工科大学のアメリカンフットボールの選手ジョーダン・イェーツと肖像権契約を結んでいる。

大学生アスリートのNILによる収益化は今後、本格化していきそうだ。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『農業フロンティア 越境するネクストファーマーズ』(文藝春秋)が発売中。https://www.amazon.co.jp/dp/4166613367/


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