NHLのワシントン・キャピタルズが自宅観戦のファン向けに新たなサービスを提供
2021年02月05日 コラム チーム/リーグ経営 Written by 川内 イオ
今年1月13日に開幕したナショナルホッケーリーグ(NHL)は、新型コロナウイルスの影響で、レギュラーシーズンを82試合から56試合に減らし、当面の間、無観客で行われる。また、選手やスタッフの移動を極力減らすため、31チームを東、北、中、西の4地区に再編成した。
いつもと違うシーズン、しかも会場で試合を観戦できないファンのために、ワシントン・キャピタルズが、試合当日にファンを楽しませるための新たな取り組みを始めた。グローバルで動画配信を手掛けるKisweと提携した、スマホやタブレットなどデジタルデバイスで試聴できるオリジナル映像の配信だ。
現地の報道によると、このサービス「ヴァーチャルゲームデイ」では、ゲーム前のウォームアップの様子、プレーヤーの紹介映像、試合のスターティングメンバ―、試合の統計データなどが配信されるほか、ユーザーが他のユーザーと対話できるチャット機能も含まれる。
1試合に2度ある15分のインターミッション(休憩時間)、30秒のタイムアウトの間には、チームスポンサーが提供するなにかしらのエンターテインメントコンテンツも配信されるようだ。
おまけに、キャピタルズはこの配信を通して各ゲームに懸賞をつけており、当選者にはチームの歴代のユニフォームなどが用意されている。
キャピタルズは、今後さらにコンテンツを追加していく方針。テレビで試合を見ながら、チームが用意したコンテンツをスマホなどで楽しむという新たな観戦スタイルが定着するのか、注目だ。
【了】
川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『1キロ100万円の塩をつくる: 常識を超えて「おいしい」を生み出す10人』(ポプラ新書)が発売中。https://amzn.to/2ZaM9Mz
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