NBAがトレーニング用ジャージへの広告ロゴ掲載を承認、チーム支援を目的に
2020年10月08日 コラム スポンサーシップ/パートナーシップ Written by 川内 イオ
新型コロナウイルスの影響で3月12日からリーグ戦を中断し、7月30日に再開したNBA。現在も無観客での試合が続くなど、各チームの収益の低下が避けられない状況の中、少しでも各チームの収入を増やすための策として、NBAはトレーニング用ジャージにスポンサーのロゴを入れることを承認したと報じられている。
現地メディアによると、NBAのトレーニング用ジャージは、チームの練習中はもちろん、試合前にプレーヤーがさまざまな位置からシュートを放つ「シュートアラウンド」の最中など、試合開始90分前まで着用できるようだ。ユニフォームほどではないが、トレーニング用ジャージはメディア露出もあり、ファン向けにも販売されているため、スポンサーが広告を入れる価値はあるのだろう。
NBAが承認したと報じられたのは9月15日で、9月24日には、クリーブランド・キャバリアーズのトレーニング用ジャージの正面、チーム名と背番号が記されているその下に、タイヤメーカーのグッドイヤーのロゴが入れられていた。グッドイヤーはユニフォームのスポンサーでもあり、年間1000万ドルを支払っていると推定されているが、トレーニング用ジャージのロゴに関しては正式発表されておらず、キャバリアーズがどれほどの追加収入を得たのかは明らかになっていない。
NBAでは、ユニフォームに企業ロゴを入れる場合、左胸に位置する小さなスペースに2.5インチ四方のサイズという規定がある。しかし、キャバリアーズのトレーニング用ジャージに加えられたグッドイヤーのロゴは、12×5インチサイズで、かなり目立つ。コロナで苦境に立つチームの支援を兼ねることも考えれば、トレーニング用ジャージに広告を入れる企業は今後も増えそうだ。
【了】
川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。新著『農業新時代 ネクストファーマーズの挑戦』(文藝春秋)が発売中。https://amzn.to/2MKcg7g
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