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インドで3番目の人気スポーツに成長! 急拡大するプロカバディリーグ

2016年03月02日 コラム Written by 川内 イオ

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 カバディというスポーツをご存じだろうか? 7対7のチームスポーツで、試合は攻撃側と守備側に分かれて行われ、攻撃者は試合中に「カバディ、カバディ、カバディ……」と連呼することで知られる。

 インド発祥で、インドの国技でもあるカバディのプロリーグ、その名もプロカバディリーグ(PKL)がスタートしたのは2014年。8チームが参戦しており、3シーズン目を迎えた今年、11カ国の選手(日本人も!)がプレーしている。

 PKLは開幕時から人気を集めており、開幕した2014年シーズン、サッカーワールドカップ・ブラジル大会のテレビ視聴率0.7%に対して、PKLの平均視聴率は0.75%を記録。第2シーズン(2015年)には、視聴率が1.23%とほぼ倍増し、さらに、今シーズン開幕から1週間の視聴率は、昨年よりもさらに36%伸びている。テレビのチャンネルが約700もあるインドで、圧倒的な人気を誇るプロクリケットリーグの平均視聴率は4%強だから、PKLの健闘と人気がうかがえるだろう。

 PKLはネット配信もしていて、ユニークビジター数が1年目の70万人から2年目は2600万人に激増。インドでのネット配信の視聴者数は、クリケットが2億人、PKLと同じく2014年に開幕したサッカーのインド・スーパーリーグは3200万人(2015年)で、PKLはインドで3番目の支持を得ている。

 この人気を背景に、PKLは大きな決断を下した。これまで、ほかの大半のプロスポーツと同じく1年間に1度、リーグ戦が行われていたのだが、今年からリーグ戦が2度、開催されることになったのである。

 もともとPKLはシーズンの期間が短く、第1シーズン、第2シーズンは7月末から8月末までの5週間で、全60試合が開催されていた。この2シーズンで手応えを得たメディアやスポンサー企業、そしてチームのオーナーが、さらにリーグを拡大するために年間2度のリーグ戦開催に動いたのだ。

 ということで、3シーズン目となる今年は1月30日から3月5日までと、7月末から8月末までの2回、リーグ戦が開催される。
 インドのメディア『Hindustan Times』によると、各チームはまだ黒字化できていないようだが、現時点で投資を85%から90%まで回収できているチームも出てきており、リーグ戦を2回開催することで収入増を見込んでいるという。

 日本人からすると「カバディ?」「プロリーグ?」と思いがちだが、インドではレスリングやバドミントンもプロリーグが開催されており、今後インドのプロスポーツ界はさらなる拡大が予想される。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi

1979年生まれ。大学卒業後の2002年、 新卒で広告代理店に就職するも9ヶ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。 ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。


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