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LIXIL×鹿島アントラーズ協賛25周年試合で行われた7つの企画とは? 〜スポンサー企業によるスタジアム内外の施策を現地レポート〜

2018年10月29日 コラム Written by SPODIGI(旧・スポーツ×スポンサー辞典)

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 SJNでは、スポーツとスポンサーに焦点を当てたスポーツビジネス考察サイト「SPODIGI(スポディジ)」(「スポーツ×スポンサー辞典」からリニューアル)のご協力を得て、記事提供を頂いております。

 今回は10月7日、鹿島アントラーズと胸スポンサーであるLIXIL(リクシル)の協賛25周年記念試合として行われた、J1第29節、鹿島アントラーズ vs 川崎フロンターレ戦でのスポンサーシップのアクティベーション事例を紹介します。

(出典:SPODIGI『LIXIL×鹿島アントラーズ協賛25周年試合で行われた7つの企画とは?〜スポンサー企業によるスタジアム内外の施策を現地レポート〜
』2018年10月15日)
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■鹿島アントラーズとLIXILの歴史
 鹿島アントラーズは1947年に創設された住友金属工業蹴球団が前身のチームだ。Jリーグ加盟時の1991年に、地元の茨城県鹿島郡鹿島町・神栖町・波崎町・大野村、行方郡潮来町の5自治体と、43の企業の出資により設立された「株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シー」によって運営されている。

 1994年から、LIXILの前身の企業であるトステム株式会社(※)が鹿島アントラーズのスポンサーとなり、背中に「TOSTEM」のロゴが入ったことで歴史はスタートした。
(※2011年、トステム、INAX、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリアの5社が統合され株式会社LIXILが誕生している)

■記念試合に関するアクティベーション
①キャプテン翼モチーフの鹿島の選手が描かれた広告が東京駅と新橋駅に登場
 協賛25周年を祝して、東京駅と新橋駅にキャプテン翼の作者・高橋陽一先生が鹿島アントラーズの選手を描いた広告が掲載された。(下記の写真は新橋で撮影したもの。)

 掲載されていたのは、小笠原満男選手、内田篤人選手、昌子源選手、鈴木優磨選手、安部裕葵選手の5選手。

 25という数字が強調されるとともに、「これからも、夢を追いかけよう。ともに。」というファンに向けたメッセージが掲載されている。

 協賛記念試合の1週間前から掲載し、SNSなどを活用してプロモーションを行なっており、試合当日までの話題づくりとして非常に効果的な施策だ。ファンにとっても駅まで見に行きたくなるコンテンツとなっている。Twitterなどでも、実際見に行ったファンが写真を投稿して拡散されていた。

②鹿島の選手がリレー形式でインタビューする「The Relay」
 鹿島の選手が鹿島の選手にインタビューするリレー形式の企画「The Relay」を記念試合前に行っている。インタビューの内容は、選手の性格や思い出などについて深く掘り下げる内容となっている。

 この企画も25周年記念試合当日までの話題づくりとなる。ファンは選手の素の姿を知ることができる内容のインタビューとなっており、より選手に愛着が湧くコンテンツとなっている。

③鹿島アントラーズの歴史とユニフォームの変遷をまとめた特設ページ
 25周年記念試合に際して、鹿島アントラーズの歴史とユニフォームの変遷をまとめた特設ページも作成された。計5回に分けてSNSやメルマガなどで発信されている。

特設サイトはこちら⇒

 歴史を振り返るコンテンツはファンの興味を引くもので、この特設ページも試合当日に向けた話題づくりとなっている。しかし、SNSのシェアボタンや、SNSでシェアしようとした時にサムネイルが出てこないのは、拡散させることを考えると改善できる点であると感じた。

④キャプテン翼風の鹿島の選手が描かれたポストカードをプレゼント、ポスターも会場に設置
 キャプテン翼の作者・高橋陽一先生が鹿島アントラーズの選手を描いたポストカードを2万5000人のスタジタム来場者に配布された。ポスターもスタジアム内に掲載されていた。

 来場者にとってはポストカードは記念になるうれしいプレゼントであり、25周年試合であることを認知していない来場者へのプロモーションとなる。

⑤記念ステッカーとフェイスポイントシールの配布
 高橋陽一先生が描いた鹿島アントラーズの選手ボードと一緒に写真を撮ると記念ステッカーがもらえる企画を実施。記念ステッカーは『月刊少年マガジン』で連載されているサッカー漫画「蹴児 ケリンジ」の作画などを担当している漫画家の千田純正先生が担当している。

 また、LIXILによるスポーツ支援活動を紹介するSNSページ「LIXIL SPORTS」のInstagramのアカウントをフォローするとフェイスペイントシールがもらえる企画も行った。シールはステッカーと同じく千田純正先生が描いたマスコットと、チームエンブレムとなっている。

 ステッカーもフェイスペイントシールもSNS上で「かわいい! 商品化してほしい!」といった声が多く見られる。もともとTwitterを中心に千田純正先生のイラストは人気が高かったため、大きな話題を生むことに成功している。また、もらえる条件としてボードとの写真撮影やInstagramのフォローを条件としていることからも、SNSでの拡散やフォロワー数の獲得を狙った施策となっている。

 





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⑥ハーフタイムの抽選企画(鹿BIG)で原画のプレゼント
 鹿島アントラーズでは、キックオフ前に応募してハーフタイムに結果が発表される抽選企画「鹿BIG」を毎回行っている。この協賛25周年記念試合では、高橋陽一先生が描いたイラストの原画レプリカと5選手のサイン入りセットが当選した1名にプレゼントされた。

 この鹿BIGには、給油サービスなどを提供する関彰商事やフリマアプリのメルカリなど、他の鹿島のスポンサーも景品を提供している。この鹿BIGに応募するためにはカシマスタジアムで提供されているWi-Fi接続が必須となっており、デジタルマーケティングに特に力を入れている鹿島アントラーズにとっては重要な企画だ。今回イラストの原画をプレゼントにすることで、Wi-Fi利用者をこれまで以上に増やす狙いがあったと考えられる。

⑦スポンサーボードで協賛25周年を彩る
 スタジアム内に設置されたスポンサーボードには「25周年」という言葉が至る所で掲出されていた。デジタルサイネージを使い、ステッカーのイラストも表示されていた。この試合では、数分ごとにスポンサーボードに表示される広告が替わっており、その他のスポンサー企業のロゴも掲出されていた。

 こうした雰囲気づくりは来場者に空気感を感じてもらう上で非常に重要だ。他のスポンサーとの兼ね合いもあるため、クラブ側の調整力が非常に重要となってくるだろう。ステッカーのイラストをデジタルサイネージに表示するというのも、持っているコンテンツをフル活用している。

■まとめ
 どのアクティベーションも、当日までの話題づくりから、試合当日のスタジアム内の施策まで、非常に戦略的に考えられたものだ。これだけ多くの施策を同時に行うためには、鹿島アントラーズとLIXILの互いの協力、その他のスポンサーや代理店との調整など、多くの準備が必要だったと考えられる。

 施策内容としても、鹿島アントラーズのファンにとって魅力的なうれしいもので、LIXILのブランディングに大きく寄与しただろう。LIXILの「これからも、夢を追いかけよう。ともに。」というメッセージにも表れている通り、ファンに向けてLIXILがこれからも鹿島アントラーズを支えていく「パートナー」でありたいという姿勢がアピールできたのではないだろうか。

 またSNSを効果的に活用している点でも現代的なアクティベーションだといえる。キャプテン翼モチーフのイラスト、ステッカー、フェイスペイントなどSNSウケ、SNS映えするようなコンテンツを作成しており、自然と話題になり拡散されていくことを狙った意図が見て取れる。

 気になった点としては、リフォームの会社である強みを活かしたアクティベーションがあっても面白かったかもしれない。例えば、選手の家、またはスタジアムのとある部分をリフォームする企画を行うなど、自社のサービスと絡んだアクティベーションを行うことで、ファンに向けたプロモーションとなるには効果的であっただろう。鹿島アントラーズはカシマスタジアムの指定管理者となっており、スタジアム周辺の環境整備を行いやすいことからも、そうした施策を行えるチャンスはあると考えられる。しかし、多くのファンにLIXILというブランドに対してあらためてポジティブなイメージを抱いてもらえる機会になったことは間違いない。

 一つのスポンサー企業が25年にわたって同じチームをスポンサードしていることは素敵な取り組みで、ただのスポンサーシップではない「パートナーシップ」として最適な形といえる。本当にコアなファンは、その支援のありがたみを実感しているに違いない。これからの鹿島アントラーズの成長をパートナーとして支えるLIXILの動きに、今後も注目していきたい。


※関連記事
鹿島アントラーズ|スポンサー企業一覧<2017年5月10日>
鹿島アントラーズのスポンサー「LIXIL(リクシル)」のSNSを活用したスポーツマーケティング<2016年6月29日>


【了】

記事提供:SPODIGI

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