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右肩上がりの成長に陰り?インドの「インディアン・スーパーリーグ」 リーグとクラブのスポンサー収入、減少の可能性

2018年10月08日 コラム Written by 川内 イオ

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 2014年10月に開幕したインドのプロサッカーリーグ「インディアン・スーパーリーグ」(ISL)。元フランス代表のニコラ・アネルカやダヴィド・トレゼゲ、元アーセナルのフレドリク・リュングベリなどがプレーして話題を呼んだ。

 5シーズン目となる今季は9月29日に開幕するのだが、右肩上がりの成長に陰りがみえているようだ。インドのWebメディア「INSIDE SPORT」によると、昨シーズン、スポンサーから20億ルピー(30億円超)を集めたISLだが、今シーズンは開幕直前にしてISLの5つのスポンサー枠のうち2枠しか埋まっておらず、昨シーズンと比べて30%から40%マイナスになっている。

 ISL開幕の年、スポンサーからの収入は8億円前後で、4年で30億円を超えた。しかし、今シーズンは10億円以上のマイナスになる可能性もある。

 ISLに所属する10チームの中にも、同様に資金繰りが順調ではないチームがある。各チームはそれぞれスポンサー収入15億円超を集めることを期待されているが、かつてアネルカやリュングベリが所属したムンバイ・シティFC、元アイルランド代表の英雄、ロビー・キーンが選手兼監督を務めるアトレティコ・デ・コルカタは冠スポンサーがまだ決まっていないと報じられている。ほかに、10億円程度で販売していたスポンサー枠を半額セールにしているクラブもあるそうだが、売れ残っているという。

 これはインド景気の低迷が背景にあるようだが、別のWebメディア「Livemint」によるとISLの放映権を持つスター・インディアの広告収入は好調で、今シーズンは30億円超になると見込む。同社はインド国内で使用されている6つの言語でISLの放送をしており、さらにオンラインでも配信し、合計30人のコメンテーターを採用。これによって主なターゲット層である若者の支持を得ているという。

 リーグ、クラブの収入減とテレビ広告の収入増というアンバランスな構造は、何を意味するのか。今後のISLに注目だ。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。『BREAK!「今」を突き破る仕事論』(双葉社)を発売中。http://u0u0.net/Ct2N










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