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アメリカで「メジャーリーグラグビー」がキックオフ MLSの経営手法で人気定着なるか

2018年05月08日 コラム Written by 川内 イオ

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 4月21日、アメリカでラグビーのプロリーグ「メジャーリーグラグビー(MLR)」が開幕した。

 2016年、アメリカで初めてのラグビーのプロリーグ「PRO Rugby」がスタートしたが、スポンサーがつかず、資金不足などによってわずか1シーズンで終了。
 MLRは、「PRO Rugby」と別の団体が2年をかけて準備したもので、初年度の参加は7チーム。ラグビーのアメリカ代表として最も選出回数が多いベテランのトッド・クレバー、リオ五輪の7人制ラグビーで金メダルを獲得したフィジー代表のキャプテン、オセア・コリニサウなどが選手として登録されている。

 MLRはメジャーリーグサッカー(MLS)をモデルにしており、コミッショナーにはMLSに所属するレアル・ソルトレイクの元CEOが着任。MLSと同じく、シングルエンティティ(単一事業体)モデルを採用している。シングルエンティティとはリーグ全体を一つの企業として見る経営手法で、選手はチームではなくリーグに所属することになる。選手の給料もMLSと同じく、戦力を均衡させるためにチームの総年棒の上限を定めるサラリーキャップ制が採用されていて、各チーム35万ドルに設定されている。

 失敗した「PRO Rugby」はインターネット中継のみだったが、MLRではESPNとCBS Sportsがパートナーについた。CBS Sportsは、メジャーリーグラグビーの13試合のパッケージを放映し、10週間のレギュラーシーズン中にはGame of the Weekを発表し、準決勝とMLRチャンピオンシップ・ゲームを含む2018年の2週間のポストシーズを放映する。

 2019年には、ニューヨークとテキサス州のダラスに拠点を置く2チームの加入が決定。さらにその後には、カナダのチームも加わることが予想されている。

 アメリカで人気スポーツとして定着したMLSに続き、MLRもファンの心を掴むことができるのか。今後の動向に注目だ。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。『BREAK!「今」を突き破る仕事論』(双葉社)を発売中。http://u0u0.net/Ct2N


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