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NBAのオフシーズンに着目! 元NBA選手らが参加する新リーグ始動

2015年12月11日 コラム Written by 川内 イオ

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 NBAファンにとって、NBAファイナルが終わる6月から新シーズンが始まる10月下旬までの間は、エキサイティングなバスケの試合を見たくても見られない我慢の時期になっている。

 しかし来年の夏からは、新たな楽しみができそうだ。米メディア『USA TODAY』などによると7月、8月の2カ月間をシーズンにした、「The Champions League」という新たなバスケットボールリーグが始動するようだ。このリーグで主にプレーするのは、過去3年の間にNBAに所属していた選手で、もちろんオールスター級の選手も含まれる。

 まだ、全てが公式に決定しているわけではないが、リーグに参戦するのは16チーム。約30試合が組まれ、この他にチャリティーやスポンサーのマーケティング目的で10試合が開催される見込みだ。この10試合も、基本的には7月、8月の間に実施させる。各チームの本拠地は、ニューヨーク、ボストン、フィラデルフィア、ワシントン、マイアミ、オーランド、アトランタ、クリーブランドなどに置かれる。

 どのチームにも元NBAのオールスター選手が2人は加わる予定で、最終的にはNBAデベロップメント・リーグやNBAサマーリーグに参加する若手も含めた250人以上の選手がプレーするとみられている。選手のサラリーは、リーグ戦とプラスアルファの10試合に参加した場合に平均20万ドルとなるが、各種ボーナスも用意されるようだ。

 既にニューヨークのチームはメンバーがほぼ確定しており、現役時代にデトロイト・ピストンズで活躍した人気選手ラシード・ウォーレス(2013年引退)、大学を経ずに16シーズンNBAでプレーしたアル・ハリントン、元ダラス・マーベリックスのモーリス・エイガーがメンバー入りしている。

 「The Champions League」の設立目的は、NBAのオフシーズンにファミリーフレンドリーで手頃な価格のエンターテイメントを提供することだ。そのため、チケットは1試合25ドル程度の価格で販売されるという。新リーグは早くも企業の関心を集めており、すでにファッションブランドのトミーヒルフィガーがスポンサーとして名乗りを上げている。

 新リーグの最初のチャリティーゲームは、お披露目として来年1月29日にセントルイス大学のアリーナでの開催が決まっており、テレビ放送も決定している。この試合でも、複数の元NBAプレーヤーの参加が発表されているのだ。

 まだ参加チームが全て出そろっているわけではなく、リーグとしての形が定まっていない中で試合を組んでしまうのがアメリカらしいが、チャリティーゲームが盛り上がりを見せることで、参加を迷っている選手やスポンサードを検討している企業にアピールしようということだろう。

 どんな選手がプレーし、どんな試合を見ることができるのか。来年7月に迎える「The Champions League」の船出に、大きな注目が集まっている。

【了】


川内イオ●文 text by Io Kawauchi

1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9ヶ月で退職し、03年よりフリーライターとして活動開始。06年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。10年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。


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