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イギリスで人気急拡大のNFL イングランド人選手が加入し、大型スポンサー契約も締結

2017年08月02日 コラム Written by 川内 イオ

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 アメリカのナショナルフットボールリーグ(NFL)が、イギリス進出を本格化している。
 毎年9月に開幕を迎え、2月に閉幕するNFL。前シーズン、アメリカでのテレビ視聴率は前年比でマイナスだったが、イギリスでは年々、NFL人気が高まっている。

 NFLは2007年から毎年、ロンドンで公式戦を開催しており、この10年間で14試合が行われた。チケットの価格は平均約130ドルで、アメリカの86ドルより44ドルも高いが、14試合のうちの13試合でチケットが売り切れている。2007年以来、テレビ視聴率も倍になり、スーパーボウルの視聴者は75%増となった。2016-17シーズンには、のべ2300万人がNFLをテレビ視聴している。

 NFLの人気は草の根でも広がっており、NFLの公式サイトによると、イギリスでアマチュアフットボールに参加する人は、毎年約15%増加しており、現在、4万人が定期的にプレーしているという。

 NFLはこの人気をさらに加速させるため、これまで毎年3試合だった公式戦の開催を、2017-18シーズンには4試合に増やすことを決めた。

 そして今年5月、ラグビーの元U20イングランド代表主将で、7人制ラグビーのイングランド代表としても活躍したアレックス・グレイ(26歳)がNFLのアトランタ・ファルコンズに加入。史上初めて、ラグビーユニオンのプロからNFLに転向する選手が生まれたことでNFLへの注目度がさらに高まる中、7月にはNFLとサンドイッチチェーンのサブウェイの間で今後3年間のスポンサー契約が発表された。

 報道によると、この契約はロンドンで開催されるNFLのゲーム、ロンドンの学校で開催されるNFLのプログラム、NFL UKのライブファンイベントを含む、主要イベント全てが対象となっている。契約の発表後、両者がハウンズロー区の学校で開催した「サマーボウル」では、NFLプレーヤー8人の指導のもとにアメリカンフットボールをテーマにしたワークショップが行われ、500人の子どもたちが参加した。

 試合数が増え、イングランド人選手が加わり、大型のスポンサー契約も結んだ2017-18シーズン、イギリスでどれほどNFLが盛り上がるのか、注目だ。

【了】

川内イオ●文 text by Io Kawauchi
1979年生まれ。大学卒業後の2002年、新卒で広告代理店に就職するも9カ月で退職し、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年にバルセロナに移住し、主にスペインサッカーを取材。2010年に帰国後、デジタルサッカー誌、ビジネス誌の編集部を経て現在フリーランスの構成作家、エディター&ライター&イベントコーディネーター。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして活動している。
新刊『BREAK! 「今」を突き破る仕事論』(双葉社)を発売中。http://u0u0.net/Ct2N


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