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「不動産×スポーツ」シンプルかつ巧みな年間シート販売戦略(スウェーデン事例)

2017年03月12日 コラム Written by スポーツ×スポンサー辞典

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 SJNでは、スポーツにスポンサードする企業を、チーム、コンペティションごとにまとめたウェブサイト「スポーツ×スポンサー辞典」のご協力を得て、記事提供を頂いております。

 今回は、スウェーデンの不動産仲介業者「Bjurfors」によるスポンサーシップのアクティベーション事例をご紹介します。Bjurforsはスウェーデンのアイスホッケーチーム「Frölunda HC」のスポンサーを務めており、本拠地であるヨーテボリにゆかりのある地元の不動産仲介業者です。
(※分かりやすさを重視するため、「Bjurfors(不動産)」、「Frölunda HC(ホッケー)」と表記します)

 Bjurfors(不動産)とFrölunda HC(ホッケー)は互いに協力し、高額で売るのが困難な年間シートを、シンプルかつ巧みな戦略で、そのほとんどを完売させることに成功しました。

(出典:スポーツ×スポンサー辞典『「不動産×スポーツ」シンプルかつ巧みな年間シート販売戦略(スウェーデン事例)』2017年3月10日)


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■年間シートをBjurfors(不動産)のHPで販売
 Bjurfors(不動産)とFrölunda HC(ホッケー)が行なった施策は非常にシンプルです。それはBjurfors(不動産)のホームページで、Frölunda HC(ホッケー)の年間シートを販売したのです。

 以下の写真が実際にHPに掲載された時の写真です。普通の物件の横に年間シートが「物件」として掲載されています。

(参考:https://vimeo.com/206021187)

 また、HPへの掲載だけでなく、実際に物件を見に行くような感覚で、年間シートの「見学会」も開催されました。座席の場所やリンクとの距離感を、実際に体感してもらうことが狙いでしょう。

(参考:https://vimeo.com/206021187)

 この一連のキャンペーンはSNSでも大きく拡散され、多くのメディアに取り上げられました。結果として、年間シートをほぼ完売することに成功しました。

 このプロモーションをまとめた動画もあるので、ぜひご覧ください。(英語)

 今回の、Bjurfors(不動産)とFrölunda HC(ホッケー)による施策の優れたポイントは、大きく2つあると考察しました。

1. Win-Winな関係
 今回のプロモーションは、Bjurfors(不動産)とFrölunda HC(ホッケー)が互いにWin-Winな関係を築けている点が優れていると考察します。

 Frölunda HC(ホッケー)としては、高額な年間シートを多く売りたい。また、Bjurfors(不動産)としても、認知度を高めて、自社のサービスを利用する人、HPへの流入を増やしたい。

 互いに抱える課題をこのプロモーションは一遍に解決しています。結果的に、このプロモーションを通して、年間シートはほぼ完売、またSNSで拡散し多くの人に知れ渡ったことで大きな宣伝効果をもたらしました。CMなどを製作したわけではないので、おそらく高額な宣伝費は掛かっていないでしょう。

 通常、スポンサー企業がスポーツチームを介してプロモーションを図るのが一般的です。しかし、今回のケースでは、チームの抱える課題を、スポンサー企業が協力して解決することに成功しています。まさにスポンサーシップのアクティベーションの理想な形といえるでしょう。

2. 「不動産」の特性を生かすシンプルかつ巧みなアイデア
 このプロモーションのもう一つの優れているところは、「不動産」という会社の特性に合わせた一貫性のある点です。

 普通の物件と一緒に年間シートを掲載するのは非常にインパクトがあります。年間シートも「一つの場所を買う」という意味では立派な「物件」です。

 また、通常の物件販売で行うような不動産仲介者による「見学会」も開催されています。見学会を通して、実際の距離感などをつかむことができ、より納得して購買することができます。そうした意味でも、この見学会は購買意欲をかき立てることができます。

 年間シートを「物件」として考える、その物件の「見学会」を開催する。不動産という会社の特性に完璧に重ね合わせている点が非常にクリエイティブですし、このユニークさが多くの人に拡散し、年間シートをほぼ完売させた大きな要因なのではないかと考察します。

■不動産会社、その他の業界でもスポーツを生かす方法はある
 Jリーグのチームのスポンサー企業などを眺めていると、不動産会社の名前を目にすることが多くあります。しかし、日本で優れた事例は過去に見たことはなく、スポーツとの関連性や生かし方を見いだすのは、B to Cのメーカーなどと比べると難しい印象がありました。

 しかし、このBjurfors(不動産)とFrölunda HC(ホッケー)によるプロモーションは、関連性が一見薄そうであって、少し視点を変えるだけで道は開くということを教えてくれました。やっていることはシンプルですが、非常にクリエイティブです。

 スポーツの生かし方が分からないという企業は多くあると思います。しかし、自社の持つ資産を見つめ直すことで、新しい手法を生み出せるかもしれません。既存の枠組みにとらわれない、優れた事例が多くの業界から生まれていくことに期待したいと思います。


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【了】

記事提供:スポーツ×スポンサー辞典

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