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TAG Heuer(タグ・ホイヤー)がサッカーへのスポンサーに力を入れる理由とは?

2017年02月18日 コラム Written by SPODIGI

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 SJNでは、スポーツにスポンサードする企業を、チーム、コンペティションごとにまとめたウェブサイト「スポーツ×スポンサー辞典」のご協力を得て、記事提供を頂いております。

 今回は、スイスの高級時計メーカー「TAG Heuer(タグ・ホイヤー)」によるスポンサーシップのアクティベーション事例をご紹介します。

 タグ・ホイヤーは、F1をはじめとする各国のさまざまなスポーツにスポンサードすることで、世界中でのブランド認知を高めてきました。日本では、錦織圭選手(テニス)や香川真司選手(サッカー)らがアンバサダーを務めています。

 その中でも、タグ・ホイヤーが各国サッカーリーグと行うスポンサー活動を取り上げます。

(出典:スポーツ×スポンサー辞典「TAG Heuer(タグホイヤー)がサッカーへのスポンサーに力を入れる理由とは?」2017年2月15日)


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■サッカーにおける取り組み

 タグ・ホイヤーは多くのサッカーリーグ、チーム、協会、選手にスポンサードしています。中でも特筆すべきは、タグ・ホイヤーは「公式タイムキーパー」としてスポンサー活動を行っていることです。

 限られた時間の中で選手たちは素晴らしいパフォーマンスをしなければなりません。その「時間」を正確に計る「公式タイムキーパー」としてのスポンサー契約は、タグ・ホイヤーという時計メーカーとしても親和性が高いといえます。

 タグ・ホイヤーのサッカーにおけるスポンサーシップのアクティベーションの中で、顕著な例として挙げられるのが、「サッカーのテレビ中継中のロゴ掲出」です。

 例えば、テレビ中継の主に画面左上には試合のスコアと時間が表示されていて、その下部にタグ・ホイヤーのロゴが数回露出されます。

 試合会場に置いてあるアドボードとは異なり、特定のタイミングでロゴを掲出させることができます。スコアと試合時間は常に視聴者の目に入っているものであり、突然タグ・ホイヤーのロゴが出てくることで、視聴者の意識も向きやすいです。

 また、アディショナルタイムや交代選手の番号を告げるボードにもロゴが掲出されています。

 アディショナルタイムや選手交代は試合中にほぼ必ず起こるので、そのたびにロゴを露出することができます。そして、サッカーを見ている人からしても大事な場面なため、注目も集まりやすいです。

 上記の点からも、普通のアドボードなどよりも露出効果が高く、視聴者に印象付けることができます。

 このようなロゴ掲出を、タグ・ホイヤーは以下のリーグ・連盟でも同様に行っています。

・プレミアリーグ(イングランド)
・リーガ・エスパニョーラ(スペイン)
・ブンデスリーガ(ドイツ)
・MLS(アメリカ)
・Jリーグ(日本)
・スーパーリーグ(中国)
・アジアサッカー連盟(AFC)

 サッカーとここまで密接に関わることで、「サッカーにスポンサードしている時計メーカーといえばタグ・ホイヤー」というイメージをサッカーファンに植え付けることが可能です。

 通常のアドボードだけでは、視聴者に深く印象付けることは難しくあります。そうした意味でも、イメージを植え付ける仕掛けとして、タグ・ホイヤーは適切なタイミングで、適切な場所にロゴを掲出している点でも、優れたアクティベーションと言えるでしょう。

■サッカーにスポンサードする理由とその効果

 ここ数年で、タグ・ホイヤーはサッカーへのスポンサードを急激に増やしました。

(タグホイヤーのリーグ別スポンサー契約スタート年)

 以上のように、多くのスポンサー契約が2016年からスタートしています。これからも増えていく可能性は大いにあるでしょう。

 ここから考えられるのは、タグ・ホイヤーがサッカーへのスポンサードに非常に力を入れているということです。以前までは、サッカーとの関わりはここまで多くはありませんでした。

 ここまで増えている一番の理由は、サッカーの視聴者層の広さが考えられます。老若男女を問わず、世界中に視聴者を抱えるサッカーの中でもとりわけ人気の高い、プレミアリーグやリーガ・エスパニョーラのスポンサーをすることで世界中の視聴者にブランド認知を図ることができます。

 また、富裕層だけでなく、若い世代へのアプローチも図っていると考えられます。すぐには高級時計を買えない若年層の潜在顧客に、事前にブランドを認知させることができます。そしてサッカーに関わりがあり、ブランドイメージの高いタグ・ホイヤーの将来的な購買を促すことができます。

 これまでは、F1などの高級時計を買える世代に人気のあるスポーツに、タグ・ホイヤーは多くスポンサーをしていました。その既存の戦略は維持しつつも、若い世代へのブランド認知を高めて将来の顧客へとつなげるための施策として、サッカーへのスポンサードを急激に進めているのではないかと考察します。

■タグ・ホイヤーのスポーツマーケティングに注目

 今回はサッカーの例を中心に取り上げましたが、サッカー以外のスポーツやイベントにもタグ・ホイヤーはスポンサードしています。各場面で、タグ・ホイヤーはファンとのタッチポイントを増やすためにあらゆる取り組みを行っています。

 ここまで多くのリーグにスポンサードするには豊富な資金力が必要ではあります。しかし、タグ・ホイヤーはその資産を効果的に活用しています。これからもさまざまな取り組みを行っていくことでしょう。タグ・ホイヤーによるスポンサーシップのアクティベーションにこれからも注目していきたいと思います。


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【了】

記事提供:スポーツ×スポンサー辞典

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